来日直後の外国人向け日本事情教材

photo_soron日本に関する最重要情報を凝縮、外国人学習者との活発なインタラクションを実現する。日本での生活へのソフトランディングを促し、 短期間に日本の全体像を俯瞰する!

初級から使え、来日直後のすべての学習者(留学生、技能実習生、ビジネスマン、生活者など)に対応。

 

 

 

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中身をご覧になりたい方は、下の「はじめに~目次」「第1課 新しい生活」をクリックしてください。

『日本総論I』
はじめに~目次
第1課 新しい生活

「日本事情の教え方がわからない。」という先生方に使っていただきたい教材です。

大学・大学院・日本語学校・日本語教室・短期セミナー・オリエンテーションなど来日直後の外国人に対する日本事情教育に!

日本語の壁を越えて着実に「日本事情」が身につく教え方とは?「教師だけがしゃべる一方的な授業」「本文を読むだけのだらだら授業」ではダメなんです!!

外国人が「へえ、日本ってこういう国なんだ」と納得できる!
他の先生方もこの指導方法で内容の濃い、活発な授業を実現した!!

「日本事情は教え方がわからない。授業の準備が追いつかない…!」というあなたへ。「明日の授業ですぐに使える、視覚効果の高い教材はないか。」……と、悩んでいませんか。

日本事情の授業をより活発で、中身の濃いものにするために!!

来日直後の外国人に対する日本事情教育にお悩みの方へ日本事情教材『日本総論Ⅰ-日常生活と日本の輪郭-」をご提供します。

自信を持って日本事情の授業ができる!

今日の授業は「食事」。

「よく食べる肉、あまり食べない肉」のコーナーは、身近なテーマだけに盛り上がる。まず、日本人は豚肉、牛肉、鶏肉以外の肉はあまり食べないと紹介した上で、

T:日本人は羊はあまり食べません。みなさんの国では食べますか。

すると、「え?」といった顔をした内モンゴル学生が身を乗り出し、

S:ひつじは本当にとてもおいしいです。いろいろ探しましたが、日本の肉屋にありませんでした。

この発言を皮切りに、

うさぎの肉が大好物だと言うフランス人の学生、丸々太った鳩がおいしいという台湾の学生、へびもおいしいと言って周囲から冷たい視線を浴びた中国の学生、孵化直前の鳥の卵がたまらないと言ったどっかの国の学生等、まるで堰を切ったように学生がどんどんしゃべり出した。

学生が乗ってきたところで、私は犬を食べるという留学生に、

T:じゃあ、公園で散歩している犬を見たら、私は「かわいい。」と思います。

Sさんはどう思いますか?

S:おいしそう。(大爆笑)

この後、食事のマナーや、日本人から自分一人だけ家の食事に呼ばれたときの対応へと話題は進んだ。

こうして興奮冷めやらぬうちに授業は終わった。……日本事情の授業は、私にとって今やかけがえのない時間になっている。

来日直後の外国人に対する日本事情。いったいどうすればいいのか。

来日直後の留学生。教えなければならないことは山ほどある。ごみの出し方、アパート入退居時の手続き、入管関係、交通事情、アルバイトの探し方や職場でのマナー、日本の物価……。

しかも、初級となればなおさらしっかりとした情報提供が必要だ。 しかし……

学生は初級。日本語力に限界がある。オリエンテーションもやった。でも、「わかる」と「できる」は大違い。やはり継続的な指導が必要。

かといって、半年間も生活指導ばかりするわけにはいかない。それに、なんといっても日本事情は授業の準備が特に大変。日々の業務をこなしながら、写真や資料を揃えるのには限界がある。

市販の教科書や補助教材にもすべてあたってみた。しかし、ぴったりくるものがない。第一、何をどう教えたらいいのか、専門家の間でも確立されたものは何もない。

それでも授業はやってくる。学生は教室で待っている。いつまでこの悶々とした日々は続くのか・・・。

なぜもっと早く気がつかなかったのか。取り組まなかったのか。

私は今まで、来日直後の外国人に対する日本事情教育がずっと悩みの種でした。いろいろ試行錯誤をしました。でも、どうしても満足のいく指導には至りませんでした。振り返ってみると、以前の私は準備ばかりが大変で、ピント外れな授業をしていたと思います。

このままではいけない。

そこで、これまでの授業のどこが悪くて、どう改善したらよいか、必死で考えました。決していい加減な気持ちで授業をしているわけではないのに、いつも感じる違和感・フラストレーションの根源はどこにあるのか?コースデザインの原点に立ち戻って1から問題点を洗い出し、来日直後の外国人のための日本事情教育に必要な条件を検討しました。

そして、ようやくたどり着きました。

最適なシラバスと指導方法」。その条件が見えてきたのです。

本屋に行けば、外国人向けの日本を紹介した本は数多くあります。しかしそのほとんどは、教材というより副読本。授業に耐えうるものは実に少ない。当然のことながら、たどり着いた条件を満たすような教材はありませんでした。

確かに日本事情の理念や方法論を説いたものはいくつかあります。しかし、それだけではあまり意味はない。なぜなら、その方法を現場で実践できる、具体的な形としての教材がなければ、結局は現状を打破できないと思ったからです。

私は、「最適なシラバス・指導方法」と「それを簡便に実践できる教材」の両方がほしかったのです。

それまでは、どこかぎくしゃくした授業。いつも「何か違う」と違和感が漂う授業だった。実にやりにくかった。ごみを出すときはこうしなさいとか、引越しするときはああしなさいとかいう生活指導一色の授業ではだめ。

折鶴折ったりお茶を飲んだりという体験学習だけでは、日本の日常が見えてこない。来日直後の外国人が「ああ、日本ってこういう国なんだ」「この国はこういうシステムで動いてるんだ」と実感できるような授業がしたい。

そして、真剣に悩み、考え抜いた末、その「最適なシラバス・指導方法」と「それを簡便に実践できる教材」を自分で考え、自分で作り、そしてそれを使って充実した授業実践をものにすることができました。そして、他の先生方も同じ方法で同様の授業を展開することができたのです。

「何を教えればいいのか?どう教えればいいのか?」
-授業の最適化に向けた試行錯誤の日々-

しかし、私もはじめからうまく授業ができたわけではありません。特に最初のうちは授業の準備に膨大な時間がかかった。会議とか事務仕事とかが急に入ると、満足のいく準備などとてもできない。

くやしいし、学生に申し訳ない。

こんな思いをしたのは1度や2度ではありませんでした。

そもそも「日本事情」教育は、具体的なシラバスや指導方法等、まだまだ暗中模索の状態。カリキュラムも充実していて、必要なときに必要な視覚資料がすぐ準備できる「日本語」教育とは、まるで雲泥の差です。

何とかならないものか

実際、彼らは来日してから大小あわせて実にさまざまなトラブルに巻き込まれたり、引き起こしたりします。アパート探しの際、不動産を通さずいきなり大家に直談判をする、そんな外国人も決して珍しくありません。

これらを見ていてつくづく思うのは、特に来日直後の外国人は、日本事情に関する知識や異文化接触に対する認識が絶対的に不足しているということ、そして、そうした面に対する教育体制が実に不十分であるということです。

あなたのところではどうですか?それでも私は現状を少しでも改善すべく、なんとか主教材を決めて指導をしました。

「とにかく教科書が決まれば何とかなる。あとはやれるだけのことをやってノウハウを蓄積していくしかない。」当時としては、それ以外に思いつく方法がなかったのです。

ほどなくして壁に突き当たりました。教材の指導内容と、その時々で学習者が必要とする情報に、埋めがたいがあったのです。

例えば、当時使用していた教材では、コース開始3週間目(来日4~5週間目)ぐらいで乗り物の乗り方を教えるのですが、そのころには、外国人は日常生活の中ですっかり体得していました。必然、授業も白けたものになってしまいます。

しかし、その一方で、そのころになると学習者はアルバイトを探し始めるわけですが、履歴書の書き方ひとつ知りません。顔写真の貼り方さえ分からない学生もいるのです。

そこで私は「教科書はあくまで補助的なものとし、その時々で学習者に必要と思われる情報をできるだけ授業の中で提供しよう。」と思いました。ところが、それも長くは続きませんでした。主な理由は以下の通りです。

  • ちょっと突っ込んだ内容になると、途端に外国人の日本語力がついてこれなくなる。
  • 訳を用意すると、外国人はそれに集中してしまい、教師の指示を聞かなくなる。
  • 来日後1ヵ月半を過ぎると、ある程度生活も落ち着いてくるため、日常生活に関する情報には興味を示さなくなる。

そこで、私は考えました。「一通り日常生活レベルの指導が落ち着いたら、ビデオをどんどん使って、現代の日本の姿を見せよう。」

しかし、これにも問題があります。しかもかなり致命的な。つまりどうやって試験問題を作って、どう評価するか。日本語課程の授業なのでレポートでお茶を濁すわけにはいきません。

何かいい方法はないか。

映像に頼れば授業は楽しいし準備も楽だが、客観的な評価ができない。かといって初級で評価に耐えうる授業をしようとすると、どうしても日本語の壁が立ちはだかる。これをどう両立させればいいのか。いや、そもそも解決策などあるのか。

こんなふうに、留学生に対する日本事情教育で悩んだことがあるのは、私だけでしょうか。

そんなことから私は、「来日直後の外国人に対する日本事情教育を成り立たせるためには、どんな条件が必要なのか。」について真剣に考えるようになりました。そして、自分なりに考え抜いた結果、少しずつ、その必要条件が見えてきたのです。

そして、それが明確になるにつれ、さきほどの相容れない条件も「同時に満たすことができる。」と確信できるようになりました。

日本事情教育に必要な条件とは何か?

では、どうすれば充実した日本事情の授業を実現することができるのでしょうか。どうすれば学習者が満足し、我々教師もやりがいを感じるような授業を展開することができるのでしょうか。

そのためには、まず、そもそも私たち教師がやりがいを感じる瞬間というのはどういうときか、考えてみてください。いうまでもなく、それは外国人学習者が自分の授業に満足したと実感できたときですよね。

授業中、外国人学習者と充実したやり取りができて、指導内容の理解や相互理解が深まった時。そして、自分の授業に学習者が十分満足したと実感できた時。そんな時ほど、教師として喜びを感じるときはないでしょう。

また、そういう時こそ、学習者の学習効率が最高潮に達したときと言えるのではないでしょうか。つまり、問題の根源は「学習者が満足する授業をどう構築するか」ということなのです。

だから、学習者の立場に立って改めて授業を見つめなおしたときに、初めてその条件が見えてきます。そうすると、学習者の社会的立場や初級という日本語のレベルを考えれば、以下の条件が必要なのは容易に理解できると思います。

  1. 学習者のニーズや社会的立場を十分踏まえたシラバス内容および配列であること。
  2. 日本語は必要最小限にとどめ、視覚資料が十分にあること。
  3. 難しい日本語には必ず訳がついていること。なおかつその訳に学習者が縛られない教育的な配慮があること。

特に2番目は、学習者の日本語力をフォローするという意味だけではなく、よりリアリティのある授業を演出するという意味で、非常に重要です。リアリティの感じない日本事情教育ほど空しい授業はありません。

だから、日本語の文で埋め尽くされた教材が、それだけでいかに初級学習者のやる気をそぎ、白けた授業へ陥らせるか、お分かりいただけると思います。

しかし、条件はそれだけではありません。それ以上に重要なのは、学習者の意識の流れに沿った授業の進め方です。簡単に図示すると以下のようになります。

「イントロダクション」→「本活動」→「まとめ」は、有機的に連携しあっています。例えて言えば「ドミノ倒し」です。「ドミノ倒し」ですから、ドミノの並べ方(=授業の進め方)を間違えれば、ゴール(=充実した授業の後の爽快感)に行き着くことはできません。

だから、力学に適ったドミノの並べ方を知らなければなりません。その力学(=授業のコツ)が分かれば、動力が次から次へと勢いを増しながら着実に次のドミノに伝わり、目まぐるしく変化しながらゴールへと一直線に突っ走る、そんな充実した授業を展開することができるわけです。

1.「イントロダクション:日本事情への気づき」とは

1.「イントロダクション:日本事情への気づき」とは、普段の生活の中で学習者が見過ごしている日本的なものに気づかせることによって、モチベーションを喚起し、学習への下地を作ることです。

ここでは、まずテーマに関する基本用語を確認した後、「招き猫」や「最高裁判所」といったさまざまな写真アイテムを紹介しながら、「これ、なに?」と学習者に問いかけます。すると、学習者は「えっ!何?何だっけ?」と改めて気づき、日本事情に対する興味や好奇心を沸きたたせます。

ここは、いわば「つかみ」の部分です。ここがうまくいけば、学習者のモチベーションは一気にあがります。写真にまつわるエピソードなどを話すとなお効果的です。消極的な学習者も授業に引きずり出すことができ、授業に勢いがついてきます。

2.「本活動:日本理解・相互理解と価値観の再構築」

2.「本活動:日本理解・相互理解と価値観の再構築」では、視覚資料を駆使した十分な情報を提供することによって、日本に対する理解の深化を目指します。十分な情報を分かりやすく提示することによって、学習者の中でもやもやとしていたものが溶け、「ああ、日本ってこういう国なんだ」「この国はこういうシステムで動いてるんだ」と納得します。学習者は、納得(感)が多い授業には自然と積極的に取り組むようになります。

また、そうした知的情報を元に、教師と学習者、あるいは学習者同士で活発なインタラクション(意見交換)をすることにより、相互理解を促すとともに、学習者自身の既成観念に揺さぶりをかけ、価値観の再構築を促します。

学習者にとってみれば、それぞれの持つ「当たり前」が全然違ったりするわけですから、周りの意見に耳を傾けずにはいられません。当然、モチベーションは維持されます。実際に、私の授業で韓国の国旗の意味を韓国人学習者が分からず、かわりに中国人学習者が「陰陽道」という言葉を使って説明するという一幕がありました。

韓国人学習者曰く、「何で知ってんの?」。こんなことが平気で起こります。だから、ここで教師が一方的な講義をしてしまったらすべてが台無しになってしまう。お分かりいただけると思います。

また、ここで「視覚資料を駆使した十分な情報の提供」と「活発なインタラクション」を授業の柱に据えるのには、もう1つ大きな理由があります。それは、学習者の中に妙なステレオタイプを形成させないということです。

ステレオタイプは、往々にして「根拠のない不十分な情報」と「一面的な考え方への固執」によって形成・維持されると私は考えています。だから、より健全な価値観形成を促す意味で非常に重要なのです。

3.「知識の定着・強化と社会的実践力の養成」

3.「知識の定着・強化と社会的実践力の養成」では、さまざまなタスクを通して、確かな知識と技能を習得させ、日本社会に積極的に関わる勇気と自信を身につけさせることを目指しています。具体的には、テキストの内容の整理に関するタスク、課のテーマに関連した危機事例(クリティカルインシデント)の検討、そして地域社会との接触を促すタスク(宿題)等を行います。

日本事情は、社会の中で応用されてこそ初めて活きる学問です。だから単なる教養で終わっては意味がありません。いくら授業に活発に参加しても、実社会に出たとたんに尻込みしてしまうようでは全く意味がないのです。

私自身、「あれだけしっかり授業で扱ったのに、どういうわけか実践できない」と思わせる学習者を、数多く見てきました。もちろん、我々の指導の域を教室外まで広げることは、なかなかできません。しかし、それだけにここが学習者にとっての最後のハードルになるわけであり、ここでの教師の一押しが大きな意味を持ってくると思うのです。

また、このような教育的な配慮をすることによって、学習者の中にも「この授業は意味がある。役に立つ。」という意識が生まれ、次の学習動機へとつながっていくようです。

以上、私が試行錯誤の末考え出した、日本事情教育に必要な条件や授業の進め方について長々と述べてきました。いかがだったでしょうか。

そして、私はこの授業を簡便に実践できるよう、教材開発に取り組みました。教材に必要な写真を集めるため、インターネットを通じてさまざまな分野の方や機関に連絡を取り、交渉しました。また、私自身もデジカメをもって写真撮影に奔走しました。

さらに、知識の客観的な裏づけとして、さまざまな機関が公開しているデータや図表を活用しました。このほか、学習環境がより快適なものになるように、教材の中にさまざまなコーナーを設けたり、必要な補助教材を作成したりするなど、いろいろと工夫を凝らしました。

そして、ようやく試作版が完成しました。

さっそく、授業での使用が始まりました。実際に、留学生に私が作った教材をぶつけてみたのです。

すると…

学生の態度が以前にもまして積極的になりました。時にはこちらが圧倒されるほど、授業が活発になっていったのです。

これが、知的刺激に満ち、相互交流を活発にする日本事情教育

ここでは、学習者の反応を、少しだけ紹介します。
第1課は「新しい生活」。適応曲線を紹介しながら、これからの留学生活に向けての心構えを促す。その後、日本の物価の話。来日直後の彼らにとって、ある意味で最も重要な情報である。私はある留学生にたずねた。

T:例えば、○○さんの国では、みかんは一ついくらですか?
S:日本とだいたい同じです。

別の学生にも、同じ質問をしてみると、

S:一つは売りません。お店の人がくれます。

なるほど、売り方にもお国柄が出る。どうもこの国では、箱買いが一般的らしい。

第9課は「文化」。着物を紹介。男女の浴衣を持参した。試しに男子学生に試着させてみた。なかなか似合う。その時、ある女子学生から

S:先生、私も着たいです。

しかし、私は女性の着付けはできない。「女の人は分かりません。」と適当に濁そうとした私の言葉をさえぎって、他の女子学生が、

S:先生、私できます。

と言うや、つかつかと前に出てきた。そして、女物の浴衣をパッと広げ、手際よく着付けをはじめ、あっという間に帯締めまでやってしまった。
浴衣を着た女子学生は嬉しくなって教室の真ん中でくるくると回り始めた。

周りの学生はすかさず携帯電話を取り出した。教室は撮影会場となった。

第10課は「制度」。政治に対する関心が薄いのは、日本ばかりではないらしい。授業を進めるにはいろいろと工夫が必要だ。

「衆議院と参議院の議決内容が異なった場合、皆さんの国ならどうやって事態の収拾を図るか。」との問いを学習者に投げてみる。台湾の学生曰く。

S:けんかします。(笑)
T:そりゃ大変ですね。韓国は?
S:けんかします。(笑)
T:ここも大変ですね。中国もけんかしますか。
S:いいえ、ありません。

これも、お国柄というものか。

第11課は「経済と産業」。

よく言われることだが、日本に留学してくる学習者は「日本=お金持ち」というイメージを持っていることが多い。そこで、日本の国家財政の話をする。2004年度の公債残高は483兆円。

これは国民一人当たりおよそ372万円の借金を抱えていることになる(しかもその金額は年々増加している。)。

T:私の家族は、私と妻と子供が2人です。ですから1500万円ぐらい借金があります。

その途方もない、桁外れな金額に一同唖然とする

しかし、そんな負の部分も躊躇せず学習者に伝えることが、日本の姿をより正確に理解させる上で非常に重要なのだ。

だれでも活発な日本事情教育はできる!私がこれまでの一連の取り組みから、学習者の中には、日本語だけでなく「日本の生活や文化、社会についていろいろ知りたい。」という潜在的なニーズが確かにある、ということをしみじみ感じました。

だから、そういった学習者の潜在的ニーズをくすぐって引き出すように授業をもっていけば、必ず成功するのです。うまくいかないわけがないのです。

ご利用いただいた先生の声

私が考案したこの指導方法によって、私だけでなく他の先生方も同様の授業を展開することができました。以下に、実際に授業を行った先生方のコメントを掲げます。

とにかく使いやすかったです。特に初級では、とてもやりやすかった。写真が多いので、授業の準備もそんなにいりません。

内容がはっきりしているので、焦点がぼけませんでした。写真が多いので分かりやすい。あとは、物の重さとか長さ、大きさ(例えば畳の大きさを巻尺を使って示すなど。)の部分で、付随的に授業を膨らましていけばいい。

箸の使い方のところ。マナーも写真つきだったのでよかったです。テキストに紹介されていなかった「涙箸」などは自分で指導しました。

実際に割り箸を持ってきて箸の持ち方や袋の扱い方を指導しました。どうしても箸が交差してしまう学生には、「箸の持ち方の写真をちゃんと見なさい。」と指導しました。とにかく、授業をしていて迷うことがありませんでした。

「みんなの日本語」で文型を学習後、その文型を使って理解できるものを、その都度少しずつ紹介していった。

さて、以上の授業を簡便に実践できるよう教材化したのが、下の『日本総論Ⅰ』です。本冊は総カラーです。それで下記の価格に抑えたのは、できるだけ多くの方に日本事情教育を通じて学習者との相互理解を体感していただきたいと考えたからです。

最後に・・・

ここで、どうか間違わないでいただきたいのは、本教材は派手な授業を楽に実践できる教材ではなく、あくまでも日本に関する情報を提供しながら、日本の理解や参加者の相互理解を促す教材であるということです。

ですから、場合によっては教師も自分の考えを変えなければならないこともあるかもしれません。ですが、私はそれこそ日本事情教育の醍醐味だと考えています。

さらにお伝えしたいことは、本教材はより充実した日本事情教育を促すものではあっても、それを保証するものではないということです。授業というのは、最終的には教師の技量に委ねられるものだからです。

ただ、できるだけ簡便に現場で実践できるよう、私なりに工夫はしたつもりです。

だから、この教材を踏み台にして、いろいろ工夫をしていただきたい。工夫に工夫を重ねることによって、自分のスタイルに合った授業展開ができるようになるし、何よりも日本事情教育が今まで以上に愛おしい存在になってくると思います。

日本事情教育で充実した授業を実現なさるよう、陰ながら応援しています。

教科書の内容

『日本総論Ⅰ-日常生活と日本の輪郭-』

書名 『日本総論Ⅰ-日常生活と日本の輪郭-』
-英語版(第4版)、簡体字版(第4版)、繁体字版(第4版)、韓国語版(第4版)、ベトナム語版(第2版)、教師用指導書(第3版)
サイズ B5版
価格 ベトナム語版、簡体字版、繁体字版、韓国語版、英語版、教師用指導書 各1,100円(税込)
日本語レベル 初級~初中級
学習期間 21時間~30時間程度

目次

日常生活編

第1課 新しい生活
第2課 家の回り
第3課 安全管理
第4課 家
第5課 食事
第6課 アルバイト
復習A

日本の輪郭編

第7課 国土
第8課 ライフサイクル
第9課 文化
第10課 制度
第11課 経済と産業
第12課 歴史
復習B

 

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