AI不正にどう対処するか。(その2)

前回、

AIを使った不正行為、すなわち
「AI不正」についてお話ししました。

今回は、その続き。

AI不正の最たるものが「AI作文」。

具体的には、スピーチ原稿や作文を自分で
書かず、

Chat GPT
https://chatgpt.com/

等を使ってAIなどに代筆させ、

それを、さも自分が書いたかのようにして
課題をこなすというもの。

あるいは、そこまでしなくても、

例えば、作文原稿を自分の母語で書き、
それを翻訳サイトで翻訳して、原稿を
作成するなどです。

前者については、以下のようなツールが
あります。

生成AIチェッカー
https://ai-tool.userlocal.jp/ai_classifier

これは、生成AIが書いた文章か否かを
推定するもので、

文章を文字枠にコピペし、判定ボタンを
押すと、

何%の割合でAIで作成した文章か否かを
判定してくれます。

なので、私は今のところ、このツールで
50%を越えれば生成AIで作成した文章で
あるとみなす。

また、学習者がネット上の文章を丸コピ
して提出してくる可能性もあるので、

学習者が作成した文章(スピーチ原稿や
レポートなど)の任意の5か所のフレー
ズをネットで検索して、

丸コピした形跡がないか確認します。

丸コピした形跡が見つかった場合、
本人に確認したうえで、

再提出を求めたり、最悪単位は与えない
と。

今のところ、それを事前に学習者に告げ
ると抑止力に繋がっています。

問題は、後者。

つまり、作文原稿を自分の母語で書き、
それを翻訳サイトで翻訳して、原稿を
作成する行為。

もちろん、母語で書いた文章を丸まま
翻訳サイトで翻訳するのは、論外です
が、

分からない単語やフレーズを翻訳サイ
トで翻訳するのは、判断が分かれる
ところだと思います。

分からない単語やフレーズを翻訳サイト
で翻訳しようが、

辞書で調べようが、

はたまた、教師に聞こうが、

結局のところ、やっていることは
同じだからです。

媒体が違うだけ。

学習者の立場から考えれば、

「ネットの翻訳サイトでちょっと
 調べればわかることを、

 いちいち先生に聞くのも先生に
 悪いし、恥ずかしいし。」

そんな感覚なのかもしれません。

そして、最初は単語レベルで翻訳
していたのが、

次第に句レベル、文レベル、段落
レベル、

しまいには、文章全体に広がって
いく。

これは、自然な流れかもしれません。

何しろ便利なので。

これに対して

「単語レベルで翻訳ソフトを使うの
 はいいけれど、文レベルで使うのは
 禁止です。」

のようなルールを作ったところで、
それを教師が授業中に完全にチェック
するのは難しいでしょうし、

作文を宿題にした時点で、もう無理
です。

これについては、私の中にもまだ
答えはありません。

申し少し考えてみたいと思います。


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