学習者に支持される教師になるには。

日本語教師に限らず、教師という職に
ある方であれば、

学習者に嫌われるより、支持された方が
いいと考えるのが当然でしょう。

わざわざ嫌われるように振舞っても、

学習者から抵抗、無視、拒否を受ける
だけですし、

授業もとにかくやりづらいし、

そもそもやってて面白くない。

逆に、学習者に支持されれば、

教師に好意的に接してくれますし、

授業にも協力的になってくれますし、

授業も面白くて充実したものに
なりますし、

学習者の成績も上がりやすくなり
ますし、

何よりやってて面白い。

かくして、私たち教師は、心の
どこかで

「どうしたら、学習者に支持される
 ようになるだろうか。」

と考えるわけですね。

もちろん、中には、

「学習者にこびへつらうようなことは
 やりたくない。

 こっちは教えてやってんだから。」

という方もいらっしゃるかもしれま
せんが、

学習者はそういう教師の態度を敏感に
感じ、

それに合わせて相応の態度を取ります
ので、

「あの学習者は態度が悪い。」

といっても、それは

「あなたの態度が学習者のそういう
 側面を引き出しているんですよ。」

ということに気づくべきでしょう。

では、どうすれば学習者に支持される
教師になれるか。

それは、

【支持されそうな行動をするのではなく、
 そもそも嫌われるようなことをしな
 ければ、それだけで勝手に支持される。】

です。

ここを勘違いしている人が非常に多いん
ですね。

教師側からすれば、あれもやって、これも
やってと、

いろいろサービス精神旺盛にしたりする
わけですが、

気が付かないところで地雷を踏んでいる、

つまり、学習者の感情を逆なでしている
ことがままあったりするわけです。

「じゃあ、学習者は教師に何をされたら
 嫌いになるのか。」

そう思われるかもしれませんね。

そこで私は、以前留学生ではなく、

(留学生は、言葉のこともあって、
 なかなか話してくれないので。)

日本語教員養成で学ぶ学生(日本人)に
聞いたことがあります。
(ちょっと怖かったですが。)

「『こいつはクソだ!死ね!』
 って思う大学教員の言動って、何?」 

そしたら、いの一番に出てきたのが、

「授業で、

 『わからないことがあったら
  何でも聞いてください。』

 っていうからみんなの前で聞いたら、

 『そんなの教科書に書いてあるで
  しょ。どこ見てんの?』

 って、怒られたこと。」

そりゃ、「クソ!」って思いますよね(笑)

それから、次に出てきたのが、

「人の話をろくに聞かない。
 自分の価値観を押し付けてくる。」

なるほどねぇ。

私もそういうマウントかけてくる人は、
ちょっと苦手ですね。

こうして、学習者(この場合は学生)の
声に耳を傾けると、本当にいろいろな
ことがわかりますし、気づかされます。

そう考えると、学習者や学生に支持される
教師というのは、

地雷を踏まないこともさることながら、
まずは、

【彼らの声に真摯に耳を傾けること。】

ここをしっかり押さえておけば、
学習者は自然と胸襟を開き、
支持してくれるようになるでしょう。

今の教師に求められているのは、強力な
リーダーシップなどではなく、

【人の話をしっかり聴いて、共感できる。】

力なのかもしれません。


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