篠研が地元の外国人児童に日本語教科書を無償配布する理由。
篠研では、多文化に生きるこどもネットワーク
大分様と共同で、
「多文化☆こども
あしながおじさんプロジェクト」
https://qr.paps.jp/pF5JN
と題して、大分県下の外国人児童生徒に
日本語教科書の無償提供をしています。
これは、2021年から始まったもので
毎年大分県下13校から15校の小中学校
に在籍する外国人児童生徒に配布して
きました。
財源は、すべて篠研の売上から出して
います。
どうしてこのようなことをしているかと
いうと、
私篠崎は、外国人児童生徒に対する日本語
教育を学ぶにつれ、
児童生徒は、臨界期前に十分な語学教育
を受けていないと、
一生にわたって言語的ハンディキャップを
背負って生きていかなければならないにも
かかわらず、
現場ではとても充分とは言えない状況に
忸怩たる思いを感じるようになりました。
そこで、別府大学の非常勤で、かつ地元の
小中学校の日本語支援員をなさっている
先生に、
「何かお手伝いすることはできませんか。」
と相談したところ、
「実は、外国人児童生徒が日本語を勉強
しようとしても、
他の教科の教科書のように日本語教科
書が無償配布されないので、
経済的に厳しいご家庭のお子さんは、
教科書を買うのを控え、
おさがりの教科書で勉強しているお子
さんがいます。
でも、その教科書も次のお子さんに
渡すので、教科書に書き込みすること
もできず、
そもそも自分のものではないので、
お子さんも今一つ勉強に身が入らない
んです。
もし、自分の教科書をもって勉強すれ
ば、とても喜ぶし、勉強も進んでする
と思います。」
というお話を聞き、
「ならば、弊社で無償配布をしましょう。」
ということで、本プロジェクトが始まり
ました。
昨日も、その先生と立ち話をする機会が
あり、
「外国人のお子さんが教科の勉強をする
時、
iPadなどでgoogle翻訳アプリを立ち上げ
カメラで読み込んで教科書にかざすと
学習者の母語訳が出てきます。
これで、教科書の内容を理解するん
ですね。
彼らにとっては、google翻訳アプリは
命綱です。」
とおっしゃっていました。
外国人児童生徒は、まさに今思考の柱と
なる言語を学び、
それをもとに教科学習をしなければ、
一生言語的、認知的ハンディキャップを
背負い、
社会生活に必要な学歴も得られないまま
社会の荒波に放り込まれることになります。
それを少しでも食い止めたい。
そういう思いでやっています。
ただ、それは篠研だけでなんとかなるもの
ではありません。
外国人児童生徒に対する日本語教育の
知見を持った先生方とのネットワーク
作りが不可欠です。
ぜひ、一人でも多くの方に外国人児童生徒
に対する日本語教育に関心を持っていただき、
この輪に入っていただければと思います。