中級以上の学習者にいかに受身を習得させるか。

受身をはじめとするヴォイス表現は、
概ね初級の後半で学習する文法事項
ですが、

実際に使いこなせるようになるのは
中級以降と言われています。

「視点の統一」という、なかなか
高度な文法操作が必要だからです。

なので、特に口頭能力が中級レベル
に達しているかどうかは、

「受身をはじめとするヴォイス表現
 が使いこなせているか。」

が有力な判断材料になるんですね。

実際、学習者の発話や作文をよくよく
観察してみると、

▼受身を避けて発話していたり、

▼誤った受身の使い方をした
 文章が散見されたり、

意外と多くの誤用が見られます。

私が大学で教えている留学生に受身
がうまく使いこなせない学生が多く
います。

ところが、残念なことに教育現場では、

「受身は初級で学習済み。」

として中級ではとりたてて扱わない
ことが多いんですね。

その結果、学習者の受身の運用能力
は、誤用を引きずったまま固定化
(化石化)してしまう。

一旦固定化(化石化)してしまうと、
修復するのは相当難しいです。

「習ったはずなのに使えない文法」

この状況を、あなたはプロの日本語
教師として見過ごすことができますか。

私はできません。

とはいえ、一度習って知識としては
習得済みの受身を、

再度学ばせることで、本当に使いこな
せるようになるのか。

そもそも、中級レベルの学習者が
そんな初級文法の復習に意義を見出し、
積極的に授業に参加してくれるのか。

そう思うのは、私だけではないはず
です。

そんな中で出会ったのが、仲山先生
のご著書

『日本語文法ブラッシュアップトレーニング』
 https://amzn.to/3oLj4rp

でした。

早速私は仲山先生とコンタクトを取り、

「習ったはずなのに使えない文法」

の指導方法をご教示いただき、

さらには、私の教え子の留学生2名に
オンラインで受身の指導をしていただ
きました。

2名のうち、1名は中国語母語話者で
日本語能力試験N1合格者。

もう1名は、フランス語母語話者で、
目下N1合格に向け勉強中の留学生です。

2人とも受身は当然学習済みです。

ですが、実際に日本語をしゃべらせると
ちょこちょこと受身の誤用が出てきます。

そこを、仲山先生は和やかな雰囲気の中、

簡単な受身の問題やちょっとしたフリー
トークから、彼らの受身の限界点を
あぶりだし、

必要な知識の再インストール、

そして、確認チェックなどをしながら、

どんどんクリニックしていきました。

そして、留学生2人は、みるみる受身が
使いこなせるようになりました。

もちろん、数日経てばまたもとに戻る
かもしれません。

ですが、一度しっかり指導をしておけば、
あとは、

「この前、勉強したよね。思い出してね。」

と注意を促すだけでもかなり効果がある
でしょう。

いずれにしても、あの仲山先生の授業を
皆さんにも見ていただきたい。

そう強く思います。

実は、授業では受身だけでなく、

連体助詞の「の」(「NのN」)の
指導もしていただきました。

あなた様の学習者も、

「その青いの本をください。」

のような誤用をしていませんか。

こちらの授業もぜひご覧いただきたい。

申込の受付が、明日16時までと迫って
います。

「学習者の受身の誤用を化石させたくない。」

「習った文法はちゃんと使いこなせる
 ようにしてあげたい。」

という気位の高い日本語教師の方。

ぜひご参加ください。

《締切、明日16時。》

 篠研の仲山淳子セミナー
 「著者直伝!模範授業見学あり!
 『日本語文法ブラッシュアップトレーニング』
 を使った授業の進め方」(6月11日・18日)
 https://www.kanjifumi.jp/nakayama_seminar/

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