死はひたひたと背後から-相次ぐ訃報に思ったこと。
この1週間で、立て続けに2件もの
訃報に接しました。
1人目は、剣道の先生の奥様。
まだ60代と思われ、お礼状を見る限り
4人姉妹の末っ子。
普段はとても明るく、気丈な先生も
お通夜では、涙ながらにご挨拶を
なさっておられました。
2人目は、別の剣道の先生。
40日ほど前に緊急入院し、そのまま
帰らぬ人となりました。
その先生には、私も随分稽古をつけて
いただきました。
私が六段に一発合格できたのも、その
先生にご指導いただいたからです。
70歳を既に過ぎた先生でしたが、
50歳の私がかかっても、まったく歯が
立ちませんでした。
今使っている防具も、先生が経営する
武道具店で購入させていただいたもの
です。
実は、私はこの3年間、ほとんど剣道
をしておらず、
先生方の状況がまったくつかめていな
かったので、
知らせを聞いたときには、本当に驚き
ました。
そんな折、ふとかつて別府大学の元学科
長で、ご住職でもある先生(すでに定年
退職)の
「死はひたひたと背後からやってくる。」
という言葉を思い出しました。
この言葉は、元学科長が在職中に、二人
三脚で学科を盛り上げていた先生(当時
40代~50代前半と思われる)を、
急に癌で失われた時におっしゃった言葉
です。
改めて、
「生きるということは、刻一刻と確実に
死に向かっているということ。」
という事実を認識した次第。
日々の忙しさに忘れがちではありますが、
死は等しく万人に必ずやってきます。
それが、明日かもしれないし、数十年後
かもしれない。
数十年後だと思って生きていても、
実は、ひたひたとすぐ背後に迫っている
かもしれない。
そう考えれば、悔いのない人生を送る
ためにも、できることはすべて前倒し。
「明日やろうは、馬鹿野郎。」
前のめり、つんのめり、がむしゃら、
躍起、血まなこ、焦燥感。
それぐらいで取り組まなければ、
たった一度の人生、あまりにももったい
なさすぎると、肝に銘じた次第。