ベトハツ、模擬授業で大波乱。
前回もご紹介しましたが、現在、
「篠研サロン-ビジネス実践部」
https://www.kanjifumi.jp/salon/
では、サロンメンバー有志による
「ベトハツ-ベトナム人のための発音改善
ビジネスプロジェクト(B-PJT)」
を進めています。
これは、日本企業に在籍していたり、
あるいは日本企業への就職を希望している
ベトナム人を対象に、
発音の改善とコミュニケーション能力の向上
のためのサービスを立ち上げ、
ビジネスとして軌道に乗せていこうという
プロジェクトです。
で、先日定例会議を行いました。
会議では、実際にメンバーによる模擬授業。
これまで練ってきた授業プランをメンバー
1人が教師役、
その他のメンバーが学習者役になって、
実際にやってみました。
想定としては、
学習者:日能試N2レベルのベトナム人
学習者に、
目標:日本語の自然なポーズの取り方
ができるようになる。
実は、ベトナム人学習者の日本語音声の
ネックに
「正しいポーズで発話できない。」
というのがあります。
例えば、
「私は、山田商事のグエンと申します。」
を、ベトナム人が話すと、
「ワタシ、ハヤマ、ダショウジ、ノ、
グエン、トモウ、シマス。」
のようになってしまうのです。
残念ながら、一般の日本人はこの音声を
聞いただけで、どうしても
「分かりにくい。
日本語が下手だ。」
と判定してしまう。
逆に、正しいポーズで発音できれば、
それだけでかなりの改善が見込め、
「聞き取りやすい。
日本語が上手だ。」
という評価に繋がりやすくなるわけです。
ところが、それを目指した授業も、
開始5分で大波乱(>_<)
私篠崎が、授業のやり方について
容赦なく突っ込んだからです。
(以下、私の容赦ない突っ込み。)
「授業で学習者に『音節』って言って
わかりますか。」
「学習者から『音節って何ですか?』
って聞かれたら、どう答えるんですか?」
「音節と拍は、どう違うんですか?」
「音節の説明に時間をかけるより、
もっと口頭練習に時間をかけた方が
いいんじゃないんですか。」
に始まり、
「ベトナム人学習者にベトナム人の日本語
発音を聞かせて問題点を指摘させようと
しても、
そもそも学習者の耳はベトナム耳な訳だ
から、わからないんじゃないですか。」
「発音の問題に気づかせたいのなら、
ベトナム人の発音と、日本人の発音を
聞き比べさせないとわからないんじゃ
ないですか。」
さらには、
「全体的に説明が多すぎて、口頭練習が
少ない。
もっと口頭練習をさせないと、正しい
発音ができないんじゃないですか。」
「レッスン前後に学習者に同じ文章を
読ませ、ビフォーアフターを示すような
授業設計にした方が、
学習者はレッスンの効果が実感できるし、
会社側にも教育効果をアピールすること
になりませんか。」
などなど。(あぁ、もう、全然書ききれない。)
それはもう、最初のレッスンがどんなもの
だったのかわからなくなるくらい、突っ込ま
せていただきました。
厳しいと思われるかもしれませんが、
授業のクオリティはベトハツプロジェクトの
生命線ですので、絶対に譲れません。
実は、このレッスンプログラムは、
ある著名な2名の日本語教育の先生方が
開発した指導方法をもとにしています。
そして、2週間後、実際にその先生方を
招いての模擬授業(2回目)を行う予定。
その先生方は、まさにご自身が開発した
指導法に人生をかけていますので、
間違いなく私なんかよりガチで厳しいはず
ですし、
私も「篠研」の名に懸けて、いい加減な
授業をお見せするわけにいきません。
なので、自然と熱がこもるのです。
冒頭で
「学習者中心主義なんて当たり前
でしょ。」
とお伝えしましたが、
ベトハツ、ひいては篠研では、そんな
当たり前のことをことさら口に出して
言うのも恥ずかしいぐらい、
徹底して学習者に寄り添った授業実践を
目指しています。
そのほうが、やっていて断然おもしろい
のです。
ちなみに、メンバーがnoteにブログを
アップしています。
ぜひご覧ください。
ベトハツーベトナム人の日本語発音改善
ビジネスプロジェクト
https://note.com/betohatsu55