外国人児童生徒のよき理解者になる。
子どもというのは、自分の生活圏
を選ぶことができません。
親が右に行けと言えば、右に行く
しかなく、
左に行けと言えば、左に行くしか
ありません。
そして、与えられた生活圏が
どんな状況であったとしても、
「世の中、こんなもんだ。」
と受け入れるしかありません。
たとえ、それによって母語も第二
言語も十分習得できなかったと
しても、
そして、それによって将来非常に
大きな言語的ハンディキャップを
背負うことになるとしても、
知識も経験もない彼らには
どうしようもないことなのです。
私は、そういう現実がどうしても
我慢できず、
せめて自分の住んでいる地域に
そんな児童生徒がいるのであれば、
微力ながらお手伝いをしたい。
そういう思いで、本年度から大分
県下に在籍する外国人児童に日本語
教科書を無料配布する
「多文化☆こども あしながおじさん
プロジェクト」
を開始しました。
プロジェクトの本格始動前に、
別府市の外国人児童生徒に教科書を
配布しました。
大分合同新聞
https://gyazo.com/8dc18f667e7abc1f6fdb8057fce2a040
私がとても嬉しかったのは、
タジキスタンの児童生徒を担当
している先生から、
「新しい自分の教科書をもらって
とても喜んでいる。
今までは勉強嫌いだったが、
教科書をもらってからというもの、
『次まで教科書のここまでが
僕の宿題。』
と、自ら宿題を買って出るように
なった。」
といったお便りを頂戴したことです。
「周りに大人の理解者がいるというのは、
彼らにとってとても励みになるんだな。」
と、その時思いました。
そんな大人が彼らの周りに一人でも多く
いれば、
彼らにとってどれほど心強いことで
しょうか。
とはいえ、べつに教科書を配れと言って
いるわけではありません。
▼会ったときに挨拶を交わす。
それだけでも、全然違うのです。
それだけでも、児童生徒は自分の味方が
身近にいると感じられるのです。