『日本語教師の資格及び日本語教育機関の水準の  維持向上を図るための仕組みの在り方について  (報告概要案)』を読む(その1)

去る5月31日、文化庁にて

「第6回日本語教師の資格に関する調査研究
協力者会議」

が開かれました。

いわゆる「公認日本語教師」の資格設計の
ための会議です。

目下、議論の最中ですので決定版ではあり
ませんが、

動向を知ることは、みなさんにとっても
今後の身の振り方を検討する上で非常に
重要だと思います。

そこで、今回から数回にわたり本会議で
配布された資料のうち、

「資料3
日本語教師の資格及び日本語教育機関の
水準の維持向上を図るための仕組みの在り
方について(報告概要案)」

を読んでいこうと思います。

このうち、第1回の今日は、

「○はじめに」

を読みます。

一見、スルーされがちな部分ですが、
これまでの議論の流れや背景を知る
上で、とても重要です。

しっかり読んでいきましょう。

======================

○はじめに

近年、我が国に在留する外国人が急激に増加し、
質の高い日本語教育の提供が喫緊の課題となって
います。

令和元年6月には「日本語教育の推進に関する法
律」が成立し、「国内における日本語教師の資格
に関する仕組みの整備」が求められています。

また、令和2年3月に文化審議会国語分科会にお
いて取りまとめられた

「日本語教師の資格の在り方について(報告)」

では、日本語教師のキャリアパスの一環として、
日本語教師の資格制度を整えることにより、

優れた日本語教師を養成・確保して、我が国の日
本語教育の質を向上させることが提言されました。

具体的には、名称独占の国家資格として、

日本語教師の養成修了段階の専門性を有すること
を確認する「公認日本語教師(仮称)」制度を創
設することや、

資格取得要件として

1.日本語教育能力を判定する試験の合格、
2.教育実習の履修・修了、
3.学士以上の学位の取得

が挙げられているほか、

資格の有効期限を10年と定め、資格の更新には一
定時間以上の更新講習の受講・修了を求めること
などが提案されました。

文化庁では、本報告書に基づき、資格制度の枠組
みに加え制度の実施に関連する事項の詳細につい
ての検討を行うため、

令和2年度より「日本語教師の資格に関する調査
研究協力者会議」を設置し、検討を進めてきまし
た。

しかし、その過程において、日本語教師の資格創
設に向けては、日本語教師の業の範囲が曖昧であ
ることなど、

法制的な観点からの課題も見えてきました。

これらの課題を解決するために、協力者会議では、
資格と併せて日本語教育の推進に関する法律附則
第2条の

「日本語教育機関の類型化」

も同時に議論してきました。

本報告書は、本協力者会議における検討の内容を
まとめ、

日本語教師の資格及び日本語教育機関における日
本語教育の水準の維持向上を図るための仕組みの
制度化に当たっての大きな方向性を提示し、

その実現を通じて日本語教育の質の更なる向上を
目指すものです。

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いかがでしょうか。

気になる事柄がいくつも出てきましたね。

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資格取得要件として

1.日本語教育能力を判定する試験の合格、
2.教育実習の履修・修了、
3.学士以上の学位の取得
-------------------

-------------------
資格の有効期限を10年と定め、資格の更新には一
定時間以上の更新講習の受講・修了を求めること
-------------------

-------------------
「日本語教育機関の類型化」
-------------------

以上のことは、これからおいおいと解説
していきますが、

すべては、国家資格にふさわしい

「教師の質の向上」

が求められていることが根底にあります。

つまりは、「日々成長し続ける教師」が
生き残るということなんですね。

さあ、次回からしっかり読んでいきましょう。


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