学習意欲の低い学習者への対処法(2)

「どうして、この学校に入学したの?」

という問いに対して、

「親/学校の先生に勧められたから。」

と返答する学習者。

こういう学習者に対して、皆さんなら
どう対処しますか。

これも、教師のビリーフやこれまでの
教育歴などによって、いろいろな答え
があります。

そして、それらはきっとすべて正解。

なので、これからいう私の意見も
あくまでも参考意見として捉えて
ください。

こういうタイプの学習者は、そもそも
他責思考タイプか、

自分の現状に対して納得いっていない
ケースが多いです。

こういう場合、私が学習者に言うのは、

「どういう理由で本学に来たのかは
知りませんが、

ここにいるのはあなたの責任です。」

その上で、

「ここが嫌なら、いつでもやめて国に
帰っていいんですよ。」

と言います。

(もちろん、怒っていうわけではあり
ません。優しく諭すような言い方で。)

一見、その学習者を突っぱねる、
冷たい言い方に聞こえるかもしれ
ません。

ですが、私の考えはむしろ逆です。

なぜなら、こういう学習者は、

「ここにいるしか方法がない。」

という思い込みに縛られて悩んでいる
ことが多いからです。

そういう学習者に、

「人生にはほかにいくらでも選択肢が
あるんですよ。」

と言ってあげることで、

重たい思考のしがらみから解放される
こともあります。

ただ、それを言うだけだと、感情に
任せた突発的な行動に出かねません。

そこで、

「あなたは、どうなりたいの?」
「あなたの夢は何ですか?」

と尋ねることで、自分の夢を冷静に
再認識させ、

それを自分の言葉で言語化させる。
(↑ここ、すごく大事です。)

そして、

「今のあなたをあなた自身はどう
思いますか?」

と現状認識させ、

「だったら、夢に向かうためには、
今何をしなければならないと
思いますか。」

と、大げさに言えば、自分の人生設計
自分の頭で考えさせる。

学習意欲が低い学習者は、こういう
ことをあまり考えていないことが
多いんですね。

だから、自分の人生に高い価値を
見いだせない。

そして、こういう学習者は自己肯定感
が低いことが多い。

簡単に言うと、自分に自信が持てない
んですね。

なので、

「あなたは今一人で外国で頑張って
いるんでしょ。

それだけでも、立派なことなんですよ。

日本に来なかったら、今もまだ
親に頼ってばかりだったでしょ。」

と言って励ます。

そんな会話を折に触れ繰り返し
重ねれば、

教師に対する信頼も増し、学習意欲も
高まっていくのではないかと思います。


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