「地域における多文化共生推進プラン」(改訂)を読む。
今回は、総務省が9月10日に出した、
「地域における多文化共生推進プラン」の改訂
https://bit.ly/30o5zhM
を読んでいきます。
というのも、この文書は、今後特に地方公共団体の
多文化共生に関わる活動をさらに促す材料だからです。
もともと「地域における多文化共生推進プラン」は
平成18年に出されました。
今回の改訂は、その後の社会情勢、とりわけ
1.外国人住民の増加・多国籍化
2.在留資格「特定技能」の創設
3.多様性・包摂性のある社会実現の動き
4.デジタル化の進展
5.気象災害の激甚化といった社会経済情勢の変化
を受けて改訂するものです。
さすがに今年の検定試験には間に合わないと思いますが、
来年の試験には出題される可能性が高いですし、
なにより、今後地域の日本語教育に携わりたいという
方にとっては、マストに抑えておきたい情報です。
というわけで、第1回目の今日は、
「地域における多文化共生推進プラン」改訂のポイント
https://www.soumu.go.jp/main_content/000706217.pdf
を見ていきましょう。
以下、本文。
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1.経緯
○「地域における多文化共生推進プラン」は、地方公共
団体における「多文化共生の推進に係る指針・計画」
の策定に資するため、総務省が策定
※現行プランは、日系南米人等の外国人住民の増加を
背景に、平成18年3月に初めて策定
○外国人住民の増加・多国籍化、在留資格「特定技能」の
創設、多様性・包摂性のある社会実現の動き、
デジタル化の進展、気象災害の激甚化といった社会経済
情勢の変化を踏まえて、今回改訂
2.改訂のポイント
(1)多様性と包摂性のある社会の実現による「新たな日常」
の構築
・外国人住民を地域社会の一員として受け入れ、人の
交流やつながり、助け合いを充実するための環境を
整備し、
多様性と包摂性のある社会を実現することにより、
ポストコロナ時代の「新たな日常」を構築
・ICTを積極的に活用し、行政・生活情報の多言語化
を推進
・「日本語教育の推進に関する法律」(令和元年法律第
48号)に基づき、地域の状況に応じた日本語教育を推
進
・災害発生・感染症拡大に備えた情報発信・相談対応の
体制を整備
(2)外国人住民による地域の活性化やグローバル化への貢献
・外国人住民と連携・協働し、外国人としての視点や多様
性を活かして、地域の魅力発信、地域産品を活用した
起業、地域資源を活用したインバウンド獲得等の取組を
推進
・高度な専門性や日本語能力を身につけ、日本社会を深く
理解する留学生の地域における就職を促進
(3)地域社会への外国人住民の積極的な参画と多様な担い
手の確保
・外国人住民が、主体的に地域社会に参画し、自治会活動、
防災活動、他の外国人支援等の担い手となる取組を促進
(4)受入れ環境の整備による都市部に集中しないかたちでの
外国人材受入れの実現
・外国人住民に対する行政サービス提供体制の整備、国や
企業と連携した労働環境の確保を推進することにより、
都市部に集中しないかたちでの外国人材の受入れ環境を
整備
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とりわけ、(1)の「ICTを積極的に活用」と
「地域の状況に応じた日本語教育を推進」には
期待したいですし、
私たち日本語教師も、それに向けての準備、
たとえば、ZOOMの使い方や、
そうしたツールにあった指導のあり方、スキル
を磨いていく必要があります。
篠研が開催する「ZOOMの使い方セミナー」や
「moodleの使い方セミナー」も、
そうした文脈の中でご提案させていただいて
いるんですね。
「な~に、そういう話が来たら準備するよ。」
そんな声が聞こえてきそうですが、
声がかかったときにはすっかり準備が整っている
状態じゃないと、残念ながら採用はされません。
幸運の神様は、前髪しかないのです。