検定試験受験者必読!読解・聴解の授業実践問題の必出問題とは。
検定試験試験IIIならではの問題に、授業実践問題
があります。
授業実践問題とは、問題が授業プラン、授業結果、
学習者の感想・成果物などからなり、
「こんな授業プランに沿って授業をしたら、
こんな結果になりました。
さて、どうでしょう。」
というような体の問題のことを言います。
(私が勝手にそう名付けました。)
問題の中には、初級クラスの問題や中級クラスの問題、
会話、作文、読解、聴解といった技能別の授業など、
さまざまなタイプの実践問題があります。
余談になりますが(でも超大事)、
こういう問題は、検定試験に合格した後も、あとで
すぐにみられるようにしておきましょう。
なぜなら、そのまま教案として明日の授業で使えるから。
例えば、急に会話の授業を担当することになって、
「どんな風に授業を組み立てたらいいの?」
と悩んだ時には、すかさず過去問の授業実践問題を
参照する。
そこには、会話の授業の基本的な枠組みから実施
上の注意点、運営上のポイントなどが、問題形式
で説明されているわけで、
それを大いに参考にし、担当のクラス仕様にアレン
ジすれば、即授業ができるというわけです。
うまくいけば、完コピも可能(^_^)v
検定試験を単なる試験対策に終わらせるなんて、
一番もったいない使い方です。
できることなら(できないことはないですが)
日本語教師向けに、
「検定試験の授業実践問題を実際に
やってみようセミナー」
をやってみたいぐらいです。
さて、ここから本題。
授業実践問題のうち、読解の授業、聴解の授業
を扱った問題で必ず問われる問題があります。
しかも、問1か問2あたりで必ず問われる。
何だと思いますか。
ヒントは、読解・聴解の授業で最初にすること
です。
そう、これから扱う読解素材や聴解素材のテーマ
について、学習者と軽く話し合う活動。
思い出しましたか。
続きは、次回に(笑)
嘘です(笑)
答えは、「先行オーガナイザー」。
「先行オーガナイザー」とは、
「読解活動や聴解活動の際に行われる、本文の
テーマに関する知識を活性化させる活動のこと。」
https://www.kanjifumi.jp/keyword/senkooganaiza/
「テーマに関する知識』と聞いて、「スキーマ」という
言葉が連想できた方は、知識が仕上がって来た証です。
ただ、検定試験では「先行オーガナイザー」という
用語がそのまま選択肢に出てくるとは限りません。
典型的な出題パターンは、授業プランの中の
「授業のテーマについて話し合う」
という文言に下線が引いてあって、
「問1 下線部のような活動を行う目的は何か。」
という問いがあって、正解の選択肢が
「テーマに関する知識を活性化するため」
といったもの。
私も過去10年分の検定試験を分析しましたが、
読解・聴解の授業実践問題では、ほぼ間違いなく
先行オーガナイザーが出題されていました。
理由は簡単で、読解・聴解の授業では、最初に
先行オーガナイザーをするのが常道でにもかかわ
らず、
特に新米の日本語教師の中には、知識の活性化を
しないまま本活動に入ってしまい、
結果、学習者が置き去りになるような授業をして
しまうことが、ままあるからです。
「読解・聴解の授業といえば、
まずは先行オーガナイザー。」
そのように覚えておくといいでしょう。