三代にわたる言語学一家「金田一家」の、偉大過ぎる父故の苦悩。

本メルマガ読者のS様より、お便りを頂戴いたしました。

S様、お便りありがとうございました。

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篠崎先生

いつもメルマガを拝読させて頂いております。
Sです。
いつもありがとうございます。

日本教育に関する見解や逸話など大変勉強になっています。
話が楽しいので飽きません。(笑)

検定勉強のために、ソシュールと言えば、記号の能記、
所記という二面性や、ラングとパロールという概念
(ぼんやりしか理解できてませんが…汗)

の提唱などぐらいは勉強しましたが、そんな素晴らしい天才
とは初めて知りました。

育ち環境があまりにも違いすぎますので、差がつくのは
当然ですね。笑

篠崎先生が仰るように、単純に学者の暗記するのがとても
苦痛ですが、

その方の生い立ちを知った上に考え方や思考をより理解し
やすいの気がします。

実はこの前動詞分類した金田一先生のことを初めて調べて
みました。

今は世間に知らされている有名なお方ですが、
若き頃色々苦労がされ、興味深い話を沢山知り、
勝手に親近感を沸きました。笑

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素晴らしいですね。

こうやって、まずは言われたとおりに調べてみる。

何でもないようですが、こうした積み重ねが
圧倒的な知的財産につながっていくのです。

ところで、

この金田一(春彦)先生は、父にアイヌ語研究の
大家、京助先生、そして、息子様が言語学者の秀穂
先生と、親子3代にわたる国語学(言語学)一家。

3代にわたって言語学(国語学)の大家というのは、
本当にすごいですよね。

そういえば、私も子ども時代、たしか金田一京助先生
監修の国語辞典で勉強していたような記憶があります。

こんな超ハイパー言語学一家なら、さぞかし何不自由
ない、エリート生活をしていたのだろうと思うかもし
れませんが、

どうもそうでもないようなのです。

例えば、秀穂先生。

実は、大学を卒業してから3年間、就職もしないで
読書三昧の日々を過ごしたそうです。

今で言う「引きこもり」みたいな感じでしょうか。

あまりにも偉大な父を持ったプレッシャーを感じて
いたんでしょう。

見るに見かねたお母様が、春彦先生に、

「あなた、なんか言ってやってよ。」

といったそうですが、春彦先生は、

「もう少し待ってあげなさい。そのうち何とかなるから。」

と言って、特に責めなかったそうです。

皆さん、もし皆さんのお子さんがそんな状態だったら
どうしますか。

私なら、無条件で家から放り投げるかもしれません。

ですが、その後、秀穂先生はふとしたきっかけで日本語に
興味を持ち、

日本語教師養成講座に通って、かの寺村秀夫先生のご指導
を受け、

大学院に進学して博士号を取り、海外の大学で日本語を
教えることになったのです。

その後のテレビ等のメディアでのご活躍はご存知の通り。

実は、父春彦先生も若いとき、父京助先生の偉大さに
プレッシャーを感じ、

学者の道を避け、一時は音楽の道に進んだこともあった
のだとか。

その後、国語学者に転身して父京助を喜ばせたわけですが、
なるほど、だからことさら秀穂先生を責めなかったんですね。

いずれにしても、偉大過ぎる父を持つと、それはそれで
子は大変なんですね。


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