八階建てのビルを建てるのに、資金が足りなかったらどうするか。
2年前、私が剣道六段の昇段審査を受けることに
したことを、道場の先生に話した時の話。
ちなみに、私は六段の昇段審査、一発で合格
しました(^_^)v
その話を70歳過ぎの剣道の先生にしたときに、
「なるほどなぁ。」
と感銘を受けた話をしていただきました。
それは、単に剣道だけではなく、仕事にも
人生にも言える、とても含蓄のある話でした
ので、
ここで皆様にシェアします。
以下、の先生の言葉をほぼ再現。
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篠崎さん、例えば八階建てのビルを建てると
しますね。(※剣道の最高位は八段なので。)
ところが、八階建てのビルを建てるには資金が
足りないとします。
じゃあ、どうしたらいいでしょう。
Aさんは、最初から
「八階建てのビルを建てる。」
と決めていたいので、八階建て用の基礎を作り
ました。
しかし、基礎工事に随分お金がかかったので
四階建てのビルしかできませんでした。
一方、Bさんは、八階建てのビルを作るには
お金が足りませんが、
六階建てのビルを作ることはできるという
ことが分かりました。
そこで、まずは六階建てのビルを作って
次のチャンスをうかがうことにしました。
さて、この後、両者が同じように資金調達
できるとして、
最終的にどちらが早く八階建てのビルを
作ることができたでしょう。
篠崎さん、わかりますか。
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みなさん、わかりますか。
ご年配の剣道人の割には、意外と計算高い
話をするなぁ。
そう思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
(ていうか、私(笑))
下の件を読む前に、少し考えてみてください。
以下、先生の話。
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正解は、Aの人。
Aの人が立てたビルは、八階建て用の基礎を作って
いるので、
今のビルの上に、四階分建て増しすれば八階建ての
ビルになります。
ところが、Bの人が八階建てのビルを建てようと
したら、
せっかく建てた六階建てのビルを一度取り壊さ
なければなりません。
なぜなら、六階建てのビルの基礎では八階建ての
構造に耐えられないからです。
つまり、Bの人は六階建てのビルの取り壊し費用と、
改めて八階建てのビルの費用を
1から工面しなければならなくなるので、
Aの人に比べて圧倒的に資金、時間、労力が必要
となり、
結果、Aの人のほうが早く八階建てのビルを建てる
ことができるのです。
剣道の昇段も全く同じなんですね。
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人は得てして、目の前の届きそうな目標に
意識を奪われて、
何とか手っ取り早く形ある成果を出したいと
考えてしまうものです。
検定試験を目指す方のなかにも、もしかしたら、
自分の実力不足の引け目もあって
「まずは、とにかく手っ取り早く合格したい。」
そんな考えを持つ方もいるかもしれませんね。
しかし、目先の利に走ってしまうと、結局
想定以上の対価を払うことになるのです。
今の実力不足を理由に、目標を下げる必要は
ありませんし、
ましてや、牛歩な自分を恥じる必要もありま
せん。
高い目標に向かって、一歩一歩、着実に進んで
いけばいいのです。
結果的には、それが一番の近道なんですね。
「本物の日本語教師」
「圧巻の日本語教師」
「息の長い日本語教師」
を目指すのであれば、
スタートアップが多少遅くても気にせず、
10年後、20年後を見据えた基礎作りに専念
すべきではないでしょうか。
少なくとも、私は今までそうしてきて、
経験上間違いないと断言できますし、
また、これからもそういう存在でありたいと
思っています。
どうせやるなら、
「本物の日本語教師」
「圧巻の日本語教師」
「息の長い日本語教師」
を目指してみてはいかがですか。