急いては事を仕損じる-イソップ童話「ガチョウと金の卵」より
童話というのは、誰にでも理解できるシンプルな
ストーリーでありながら、
森羅万象の原理原則、物事の本質を見事に言い当
てる、素晴らしい芸術作品だとつくづく思います。
今回も、そんな珠玉の童話を1つ。
イソップ童話の中にある「ガチョウと金の卵」と
いう話です。
以下。
なお、出典はこちら。
イソップ物語「ガチョウと黄金の卵」の教訓
https://selfcoaching.3x3career.com/advisor/characteristic/thegoose-and-thegoldenegg/
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ある貧しい農夫の飼っていたガチョウが、
輝く黄金の卵を産んだ。
市場に持っていくと、その卵は純金だった。
それ以降、来る日も来る日も農夫は、
新しい黄金の卵を発見した。
やがて農夫は大金持ちになった。
ところが、富が増すにつれ欲が出た農夫は、
一日一個しか生まれない黄金の卵が待ちきれず、
ついにガチョウを殺し、
腹の中の卵を全部一気に手に入れようとした。
しかし、当然黄金の卵はなく、
そのうえ黄金の卵を産むガチョウさえも、
失ってしまったのだ。
黄金の卵を生み出してくれるガチョウを
殺してしまったのだから。
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たとえ1日1個でも、毎日ずっと生んでくれれば、
安定した富を得られたはずなのに。
誰しもそう思うことでしょう。
ですが、1つ手にしたら2つ欲しい。
2つ手にしたら、次は4つ欲しい。
苦労して手にするより、楽して手にしたい。
時間をかけて少しずつよりも、
短時間に一気に手にしたい。
そう思うのが、人の情というものです。
そして、この農夫もそうでした。
そして、結局すべてを失ったんですね。
短期的な利益を求めることがいかに愚かで、
長期的な視点に立つ事がいかに堅実か、
よくわかると思います。
しかしながら、現実は、もちろん私自身も
含めて、短期的な利益に走ることのいかに
多いことか。
「どうしても半年後の検定試験に合格し
たいんです!」
と言って息巻いて試験勉強を始め、
半年どころか3か月ぐらいで息が切れて
消えていった人を、私は山ほど見てきました。
3か月間、どんなに鼻息荒く勉強しても、
途中でやめてしまったら、何もしなかっ
たのと同じです。
本当にもったいない。
検定試験の勉強は、学習時間トータル1000時間、
2年計画ぐらいでするのが、私の経験上最も成
果が出やすい。
焦っている方ほど、これぐらいの構えで臨んだ
方がずっといいのです。
これは、検定試験に限らず、プロになってから
の教師の成長も然り。
WEBコースの構築も然り。
逆に、覚悟を決めて、長期戦、超長期戦で臨めば、
より自分に有利にことを運ぶことができます。
長期戦に持ち込めば持ち込むほど、多くのライバル
や競合は継続できずに、途中で勝手に脱落してくれ
るからです。
倦まず、弛まず、焦らず。
実は、これこそが一番の近道なんですね(^_^)