成功曲線を描こう。

前回

【その人（＝師）のアドバイスの通りにやってみる。】

ことの大切さを、お話ししました。

繰り返しになりますが、師のやり方というのは
得てして即効性はありません。

しばらくは、砂を噛むような辛い思いをするかも
しれません。（というか、ほぼそう苦笑）

しかし、実はその間にも確実に実力がついていて
確実にゴールに近づいているのです。

ただ、本人にその自覚がないだけ。

実は、いま第二言語習得研究の分野では
「暗示的学習」の有効性が注目されている
のですが、

これはまさに、暗示的学習なわけです。

しかしながら、それでも師の教えを愚直に
実行し続けると、やがて自分でも驚くような

【成功曲線】

を描くようになるのです。

「成功曲線って、何？」

はじめて聞く方もいらっしゃるかもしれません。

ところで、横軸に期間、縦軸に成長の程度を取り、
成功に到達するまで常にマックスの努力をし続ける
とすると、

成功に至るまでのプロセスは、どのような軌跡を
描くと思いますか。

多くの人は、y=axのような右肩上がりの正比例
のグラフを思い浮かべるのではないでしょうか。

努力に比例して結果が出ると。

そう思いたいですよね(^_^)

ですが、実際はそうではないのです。

実際は、こんなグラフです。

https://bit.ly/2xvFly9

最初は、いくら頑張っても頑張っても
目に見える成果は出ないのです。

例えば、検定試験の勉強をするとします。

はじめは、１年で８割取れるのを目標に
するとすれば、きっと

▼３か月勉強すれば２割ぐらい解けるようになって、
▼半年やれば、半分ぐらい解けるようになって、
▼10か月ぐらいやれば７割近く解けるようになって、
▼１年たてば合格ラインを越えられる。

そう思って勉強するわけです。

ところが、実際は全くそんなことはなく、

▼３か月勉強しても何の変化も感じられず、
▼半年勉強しても、半分どころか２割も取れない。

えーー！！みたいな。

決して怠けているわけではない。
それなりに一生懸命勉強している。

にもかかわらず、成果が出ない。

焦りますよね。

ここでみんな迷うんです。

「本当に続けていいのだろうか。」
「実は、まったく無駄なことをしているのでは
ないだろうか。」
「そもそも私には、あわないのではないだろうか。」

そして、ここで８割の人は諦めてしまうんです。

人はみな、物事は一直線に進むものだと思うから。

でも、残り２割の人はそれでも続ける。

諦めた８割の人から揶揄されたり、馬鹿にされたり
しながらも続ける。

そうすると、ある瞬間からブレイクして、
一気に急上昇するんです。

これを、ブレイクポイントとかターニング
ポイントといいます。

検定試験の勉強でも、しばらくずっと鳴かず
飛ばずだったのに、

あるレベルを超えると、今まで勉強した個々
ばらばらな知識が一気に繋がり始め、

見る見るうちに成績が上がり始める瞬間が
あります。

そして、気がついたら試験直前のころには
合格圏内に悠々と着地。

おそらく、資格マニアと言われている人は、
この快感が忘れられないから、いろいろな
資格試験にチャレンジするのでしょう。

これが、【成功曲線】なのです。

これを信じて、地道に努力を続けられるら
どうかが、分かれ目なんですね。

この【成功曲線】は経営コンサルタントの
石原明氏が、下記の本で提唱しているもので、

石原明『「成功曲線」を描こう。』大和書房
https://amzn.to/3aWEswX

私も確か30代のときに読んで、大いに感銘を
受けました。

いくつか、心に私の心に刺さった部分を引用
します。

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成功する人は、人生とは大きく捉え先々のことを
準備しながら努力した人が勝つものであって、
瞬発力では決して導けないことを知っています。
（p.23）
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「やらなければならない」と自分を追い込んで生
きている人は、「こうなったらいいな、ああなっ
たら嬉しい」と思って行動したほうが、より自分
の能力を引き出せることを知らないのです。
（p.81）
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自分の可能性に気づいた時に、人は一番きれいに
なります。
（p.110）
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ビジネスにおいて“成功曲線”を描く有効なポイ
ントは、その仕事やサービスを通して人が幸せに
なるかどうかだ、ということを覚えておいてくだ
さい。（p.131）
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検定試験にも、日本語教師のキャリアアップにも
天賦の才はいりません。

地道にコツコツ努力と工夫を積み重ねれば、誰でも
豊かな日本語教師ライフを手にすることができると
私は信じています。

この本、ぜひ読んでみてくださいね(^_^)