検定試験完全攻略法(9)-口腔断面図の見方(1)。
検定対策セミナーにご参加いただく方とお話しして
思うのは、
「多くの方が口腔断面図を苦手としている。」
ということ。
かく言う私も、かつてはとっても苦手でした。
ですが(というか、それだけに)、
口腔断面図を克服できるかどうかが、
試験IIを制覇する肝であるといえる
でしょう。
そこで、今回から3回にわたって、
「口腔断面図の見方」
を解説したいと思います。
第1回目の今日は、
「口蓋垂が鼻腔への通り道を塞いでいるか否か。」
日本語の子音の発声方法は、口腔断面図で表す
ことができます。
口腔断面図とは、発声時の音声器官の状況を
図に示したものです。
口腔断面図を見るポイントは、主に以下の3点です。
(1)口腔断面図を見るポイント
1.口蓋垂が鼻腔への通り道を塞いでいるか否か
2.舌の形状
3.両唇が開いているか否か
本来は、さらに声帯が震えているか否かも関係する
のですが、最近の検定試験では、そこまでは問われ
ないようです。
以下、それぞれのポイントについて解説しましょう。
■口蓋垂が鼻腔への通り道を塞いでいるか否か■
口蓋垂が鼻腔への通り道を塞いでいる場合、肺から
出た呼気は鼻を通らず、
必ず口腔内を通って口から出ます。
従って、この場合の子音は鼻音以外の音ということ
になります。
一方、口蓋垂が鼻腔への通り道を塞いでいない場合、
肺から出た呼気は口腔内を通らず、
必ず鼻腔を通って鼻から抜けます。
従って、この場合の子音は鼻音、すなわちナ行音、
マ行音、ン、ガ行鼻音のいずれかということになる
わけです。
このように、口蓋垂が鼻腔への通り道を塞いで
いるか否かが、
子音を特定する大きな手掛かりになるんですね。
通信講座「篠研の日本語教育能力検定試験対策」
http://www.kanjifumi.jp/become/distancelearning/
の講義資料
「No.012 日本語の子音とその周辺」
では、
上記内容を、口腔断面図を交えながら、
分かりやすく、かつ詳しく解説しています。
口腔断面図を克服すれば、試験II問題3が
一気に
>>得点源<<
になります。
もちろん、学習者に音声指導する際にも
この口腔断面図での説明は有効です。
「夢は逃げない。逃げるのはいつも自分。」
頑張ってくださいね。