答えは常識の外にある。答えは常識の外を知る人に聴け。
NHKで毎週月曜日午後10時25分から放送している
「プロフェッショナル 仕事の流儀」
「常識を超え、独創を極めよ 発明家・道脇裕」
http://www.nhk.or.jp/professional/2016/1114/index.html
より。
彼は独創的なアイディアで様々な発明品を考案し、
さまざまな業界の難問をこれまで解決してきました。
そのなかで最も有名なのが緩まないネジの発明です。
一般的なネジはらせん構造のため振動や衝撃によって
必然的に「緩み」が発生してしまう。
その結果、例えばネジの緩みによるトンネルの崩落
事故や飛行機の炎上事故など引き起こしてきた。
そのたびに緩まないネジの開発が求められてきたが、
それができない。
永遠の課題だったわけです。
道脇はそこにブレイクスルーをもたらします。
らせん構造そのものを見直すことで、右回りと
左回り両方のナットがしまる「緩まないネジ」
を発明しました。
ネジと言えば右回りか左回りか。
そうした業界の常識を覆し、これまで誰も思い
つかなかった画期的なアイデア。
そんな道脇には、一つの流儀があります。
曰く、
「答えは常識の外にある。」
彼は言います。
「今まで人類は数百兆人もの膨大な数がいた。
膨大ではあるけれども、でもたかが数百兆。
有限なわけですよ。
そして、彼らが考えてきた蓄積が常識である
のだけれども、
それだけの数が考えてもなお問題が解決して
いないとすれば、
もうそこには答えがない可能性が高いわけです。
ならば、常識の外に目を向けた方がよほど早い。」
私たちは日々様々な問題に直面し、その都度
考えて解決策を見出しています。
しかしそれがなかなか見いだせないとき、
もしかしたら、無意識のうちに自分の中にはびこる
「常識」が妨げとなっているのかもしれません。
であれば、いったんその常識、思考の前提に疑いの
目を向け、
そこを破壊するところから考えると、
新しいアイディアが生まれ、
問題解決につながる答えが見つかるかもしれない
のです。
しかしながら、
そういった発想をすぐに身につけることはなかなか
難しい。
なぜなら、常識といものは我々の思考の奥深くまで
沁み込んでいるから。
だからこそ、その枠からブレイクするのは容易なこと
ではないのです。
では、問題をより早く解決するにはどうしたらいいか。
それは、すでに自分の常識の外の世界を知っている人
に話を聞くことです。
くり返しますが、
自分の頭で考えても自分の常識を超えることは困難。
しかし、すでに常識の外の世界を知っている人
にとっては、
自分の抱える問題など、すでに答えのある些末な
問題かもしれないのです。
であれば、
そうしたより知識や視野の広い人の話を聞き、
答えをもらったほうがよっぽど早いわけですね。
かくして私も、
セミナーや研修会にに参加したり、
専門書を大人買いして読み漁ったり、
時には、
1時間13万円もするコンサルを受けたり
しながら、
自分の知らない世界、自分の思考の外の世界に
できるだけ触れるよう、意識してやってきました。
今では、それが私にとっては、直近の問題を
解決するだけでなく、
将来起こるであろう問題を未然に防ぐ最も
有効な手段であると確信しています。