なぜ、検定試験と試験対策教材には埋めがたいギャップがあるのか。
通信講座「篠研の日本語教育能力検定試験対策」
の講義資料には、過去問10年分の内容を盛り込んで
います。
完全ではありませんが、今のところ約90%網羅。
この作業には丸2年かかりました。
今も残りの1割の盛り込み作業をしていますが、
できれば夏休みごろまでには完了し、
講義資料とリンクした過去10年分の出題状況表を
公開したいと考えています。
そもそもこの企画をやろうと思ったきっかけは、
複数の篠研会員様から
「他の通信講座も受けているのですが、
その講座のテキストが全体的に古く、
また、内容も詰めが甘いため、
検定試験の過去問を解いても、
なかなか解けない。
検定試験レベルの力がついているのか
不安。」
というお声をいただいたからでした。
そこで、
「せめて篠研の講義資料は、本試験とのギャップが
ないよう、過去10年分の問題をすべて盛り込もう。」
そう思って始めたわけです。
これは、何より自分自身に対する挑戦でした。
挑戦の甲斐あって、講義資料のクオリティが
以前に比べ格段に上がりました。
おかげさまで、会員の方々からも高い評価を
頂いています。
ところで、どうして巷の対策本と本試験
との間に、このような内容のギャップが
存在するのか
(少なくともそう感じてしまうのか)。
それは、それを執筆する筆者(多くはその
分野を専門とする大学教員)が、
日本語教育能力検定試験の出題状況について、
あまり知らないからだと思われます。
そりゃそうですね。
別に検定試験対策を生業にしているわけでは
ありませんので。
試験対策など、研究テーマにはまずなりま
せんし。
中には、検定試験なんて受けたこともない
という執筆の先生もいらっしゃいます。
(というか、かなりの確率でそうです。)
かといって、出版社のスタッフが執筆する
わけにもいきません。
かくして、検定試験と試験対策教材には
どうにも埋めがたいギャップが生じて
しまうわけですね。
実は、私自身も過去10年の問題の問い1つ
1つが講義資料のどの項目に紐づいている
のか、
2年前まで調べたことがありませんでした。
私もまた、かつては
「この分野は大体このような問題が出題
される。」
という認識しかなかったのです(すみません)。
ですが、これから検定試験を受けようとしている
方々にとっては、嬉しくない話です。
「これではいかん。」
「篠研の講義資料も同じような状態なら
会員様から感動レベルの支持は得られない。」
そう思い、思い切って取り組み始めました。
作業の大変さは、最初から分かっていたので
公言するには勇気がいりましたが、
(だって、作業するのは私たった独り。)
公言することで退路を断たなければ、最後まで
やり切ることはできないと考えました。
でも、今では心底やってよかったと思っています。
そして、今では
「篠研の通信講座は、検定試験合格に直結した
内容となっています。
本講座の講義資料をインテイクすれば、
検定試験に十分合格できる力をつけることが
できます。
なぜなら、過去10年分の知識が身につくから
です。」
と胸を張って言うことができます。