専門用語の正しい定義をしっかり押さえているか。

平成30年度検定試験は、例年にも増して
専門用語の定義を問う基本的な問題が
多かったように思います。

 

例えば、試験I問題8問1。

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文章中の下線部A「文化化」の説明として最も適当なものを、
次の1~4の中から一つ選べ。

1 自分が文化的な側面でどこの集団に属するかを徐々に自覚
していくこと

2 自分の属する社会で受け継がれている古典芸能や高い見識
を得ていくこと

3 新しい文化に接触することで、以前とは異なる文化的要素
を身につけていくこと

4 個人が成長する過程で所属集団の様々な文化的要素を身に
つけていくこと

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正解、分かりますか?

 

正解は、4番です。

 

「文化化」は異文化接触の分野では、基本的な
キーワード。

 

「文化化」の定義がちゃんと理解していれば、
一瞬で解ける、いわばサービス問題です。

 

検定試験では、このレベルの問題をきっちり
得点化していくことが重要なんですね。

 

平成30年度の問題には、この手の出題がこれ
以外にも、とてもたくさんありました。

 

つまり、基本重視の出題。

 

おそらく、この傾向は今年以降もしばらく
続くと思われます。

 

なぜなら、昨年3月に文化庁から以下のような
報告書が出されたから。

文化庁「「日本語教育人材の養成・研修の在り方
について(報告)」について」
https://bit.ly/2oOMhP9

 

日本語教師となった後の研修の機会を設けること
によって、

これまで、検定試験や養成講座でしか、教師
としての質の確保ができなかったのが、

長期的な教師養成の道ができるようになる
流れができつつあるからです。

 

また、学習者の多様化とそれぞれのマーケットが
成長しつつあり、教師の活躍の幅が広がりつつ
ある中で、

「スタートアップの段階では、まずはしっかり
した基礎力を。」

という判断が働いているのかもしれません。

 

実際、専門用語の正確な定義の知識といった
基礎力は、単に試験勉強だけでなく、
現場に立った時にもとても重要です。

 

なぜなら、基本的な知識ほど汎用性が高い
からです。

 

そういう意味で言うと、平成30年の問題は
基礎力を高める上で、打ってつけの問題
なんですね。

 

今回の大阪セミナーでは、正誤の解説だけでなく、

「この問題で問われている内容が、現場で
どう活きるのか。」

についても、丁寧に解説しました。

 

今年受験する方はもちろん、

「合格したけど、検定試験の知識が日々の授業に
活きていない。」

という方も、

一度、しっかり平成30年度の問題に取り組まれると
いいとおもます。


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