学習者の既習語彙・文型を知れば、文型導入が楽になる。
「初級の文型導入が難しい。」
という方が結構いらっしゃるようです。
また、
「文型の導入を考えながら、学習者の既習語彙
・文型も考えなきゃいけないなんて、無理!」
という方も、いらっしゃるようですね。
ですが、その考え方は間違っています。
むしろ、逆に学習者の既習語彙・文型を
利用すれば、
文型導入はとても楽にできるのです。
例えば、希望や欲求を表わす「~たいです」。
この文型の前には、たいてい「名詞+がほしいです」
が導入されています。
つまり、「名詞+ほしいです」は既習文型と。
であれば、ジュースが飲みたそうな人を描いた
絵カードを1枚用意して、
教師:ジュースを飲みます。ほしいです。
ジュースが飲みたいです。
はい、これでOK (^_^)v
こうして、既習語彙・文型で意味を伝え、
即座に導入文型に言い換えればいいわけです。
後は板書してコーラス、文法的な補足説明を
すればコンプリート!
また、直接受身の導入も、はじめに能動文で
意味を示し、
その後、受身文に言い換えれば導入できる
わけですね。
教 師:(絵カードを見せながら)
先生が田中さんをほめます。
田中さんは・・・
学習者:・・・
教 師:田中さんは先生にほめられます。
学習者:田中さんは先生にほめられます。
初級の文型導入に行き詰ったとき、
「学習者の既習語彙・文型が使えないか。」
と考えてみてください。
突破口が見つかるかもしれません。