授業中、「と思います」を使いすぎていないか。

私は大学で「日本語教育実習指導」という
授業を行っています。

 

この授業は、後期の教壇実習に向けての
いわば準備講座で、

具体的には、教科書分析、課分析、教案作成、
模擬授業(20分程度。初級と中級)などを
行います。

 

で、初級の模擬授業を行っている段階での話。

 

この段階になって、受講生は初めて日本語の
授業というものを体験します。

 

そこで、私がいつも気になっていることが
あります。

 

それは、受講生がやたらと「と思います」を
使うということです。

 

「それでは、授業を始めたいと思います。」

「練習Bをしたいと思います。」

「(絵カードを指して)
これは、何の絵だと思いますか。」

「〇〇は、答えはなんだと思いますか。」

「次に、会話練習をしたいと思います。」

「これで、授業を終わりたいと思います。」

……。

 

しかも、「と思います」は未習文型なのに(苦笑)。

 

口癖なのか、あるいは、緊張するあまり断定
を避ける言い方になってしまうのか。

いずれにしても、使いすぎですね。

 

以前、社会人向けの養成講座を担当していた時も
感じていたのですが、

実習授業の際、受講生がマイルドな言い方を
しようとして、断定的な表現を避け、

「と思います」や「とか」「なんか」を頻用した
結果、

全体的に迂言的な物言いになり、かえって学習者
にとってわかりにくい日本語になっている、

ということが、よくありました。

 

中には、初級前半の授業なのに敬語を駆使して
説明する方も(>_<)。

 

初級のティーチャートークは、「~です・~ます」
を基本に既習文型の範囲でできるだけシンプルに。

これは鉄則中の鉄則です。

 

たとえ断定的な表現でも、言い方がマイルドで
あれば学習者は悪い気はしませんし、

逆にそういう言い方のほうがわかりやすいです。

 

皆さんは、初級クラスの授業で「と思います」や、
「とか」「なんか」などをたくさん使っていませんか。

 

一度、チェックしてみるといいと思います(笑)


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