過去問試験IIIを研究し、授業プランの引き出しをストックせよ。
これまで何度も申し上げてきた通り、
「検定試験の過去問は、授業ネタの宝庫」
これは何も、試験Iに出題される小ネタだけ
ではありません。
初級の文型指導や中級の会話指導、留学生向け
レポート作成指導など、
授業プランについても、たくさんの情報を提供
してくれます。
検定試験の過去問は、
対象者別、目的別、レベル別の授業プランの肝と
注意点を問題形式で解説している、
市販の書籍上最もクオリティが高い専門書なんですね。
例えば、平成27年では試験III問題5では
ニーズの異なる初中級レベルの社会人学習者を対象
とした地域の日本語教室でのニーズ調査・レディネ
ス調査について出題されています。
これは、実際にボランティア教室などではよくある
ケースなのではないでしょうか。
また、問題6では大学進学予備教育で学ぶ上級
レベルの学習者に対する論証型レポート作成授
業の授業プラン、
さらに、問題8では上級レベルの留学生を対象
としたグループワークの授業プランについて
出題されています。
前者は日本語学校などで、後者は大学などで
よくあるケースと言えるでしょう。
とすると、例えば日本語学校に非常勤で入って
いきなり問題6のような授業を任される可能性も
十分あるわけです。
ところが、こうしたJSP(=目的別日本語)授業
の実習など経験したことがない。
また、そこまで具体的な授業プランを解説した
専門書などほとんどない。
途方に暮れたあげく、「教えて!」に申し込
まれるわけですが(笑)
そうならないためにも、
(いやいや、決して「教えて!」に入会するな
というわけではなく(笑))
日ごろから検定試験過去問試験IIIを研究し、
授業プランの引き出しをストックしておいては
いかがでしょうか、とご提案するわけです。
過去数年分の授業プランに関する系の問題の
タイトルを年度ごとに箇条書きにしておく
だけでもいいでしょう。
困ったときに、そのリストを見て、該当する
問題にたどり着ければいいわけです。
それだけでも様々な授業のヒントが得られる
はずです。
「授業がうまくいかない。」
「初めて●●の授業を担当させられて困っている。」
という方は、ぜひ試してみてくださいね(^_^)