中級以上の学習者に論文力を身につけさせたいなら、この教材。
「留学生に論文力を身につけさせたいけど、
ちょうどいいテキストがない。」
とお悩みの方はいませんか。
かくいう私も、数年前、大学で作文の指導を
していた時、いろいろな市販教材を試して
みましたが、
いきなり600字とか800字のタスクで、
「今の学習者には、ハードルが高い。」
と感じたり、
解説の日本語が難しすぎて、
「この説明が分かる留学生なら、
そりゃ論文の1つも書けるでしょーよ。」
と一人ツッコミをしてみたり、
なかなか上手くいきませんでした。
そんな時、この教材が役に立ちます。
倉八順子『日本語の論文練習帳』
http://www.amazon.co.jp/gp/product/477226115X
今、手元にこの本があるのですが、
多過ぎず少なすぎず、ちょうどいいボリューム感。
小さなタスクから徐々に文章力や構成力を
伸ばしていく、無理のない構成。
JLPT-N2程度以上の学習者にはちょうどいい
内容の練習帳です。
本著の特長は、
1.200字からステップバイステップで学べる。
2.解説が、学習者に語りかける感じでわかりやすい。
3.3年間の授業実践の中で開発された実践的教材
である。
4.掲載した論文は、すべて留学生や日本人学生が
書いたもの。
実践の中から生まれたテキストほど
確かなものはありませんよね。
私の経験から弾きだした、
作文が苦手な学習者に書かせるコツ。
それは、
「まずは200字程度の短い文章を書かせる。」
ということ。
最初の一歩ができると、
後は坂を転がる石のようにどんどん書ける
ようになります。
私もかつて、そういう指導をした結果、
クラス全員、15回の授業で原稿用紙50枚を
書かせきることに成功しました。
(そりゃもう、ファイルはパンパンです^^)
著者の倉八先生は、これまで何冊もの
論文作成テキストをご執筆なされた
この道の大家。
『日本語の表現技術』の著者
といったら、ピンとくる方もいらっしゃるのでは
ないでしょうか。
「留学生に論文力を身につけさせたいけど、
ちょうどいいテキストがない。」
とお悩みの方。
ぜひ、書店で手に取ってみてはいかがでしょうか。