教材を最後まで使い切る。
今回もこちらの本より。
石原明『心を身軽にする80のインストラクション』
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お勧めの本です。
とても気付きの多い本です。
一見日本語教育とは関係ないように見えて、
実は根本のところで繋がっているんですね。
日々成長するためには、やはり多くの気づきを得る、
感度を高めるというのは大切だと、つくづく思います。
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■生きたお金の使い方は「定番を作り、使い切る」こと■
多くの人は、ものを買うときに、安いから買うことが
多いようです。
だから、その人の家にお邪魔すると、家中がモノだらけ。
モノにあふれているという印象を受けます。
反対に、家の中に意外にモノが少ない人たちがいます。
どうやら、この人たちには良いものを買って長く使うという
習慣、使い切るというライフスタイルがあるようです。
どちらがより多くお金を使うかというとやはり前者で、
バッグでも何でも、安いから、流行しているからなどと
いってはどんどんお金を使います。
景気はこの人たちのおかげで円滑にまわっているといえなく
もないのですが、一流といわれる人はお金の使い方がやはり
違います。
一流の人は定番を作り、しかもそれを最後まで使い切ります。
買い物の基準は「安心と信頼」。
安いから、という事は必ずしも基準にはしません。
日用品なら〇〇、洋服なら〇〇で買うというふうに、ものに
よって買うお金を使い分け、しかも買ったものは徹底的に
使い切ります。
お付き合いをしているとわかりますが、個人でも会社でも、
一流であればあるほどそれが顕著です。
例えば、会社で営業用の車を買うという時。
車自体はどこで買おうと同じですから、各販売会社から
見積もりを取って、その中で対応がよくて、何よりいちばん
安い販売会社から購入する。
これが一般的な方法です。
でも、一流の人はどうするかというと、これとはちょっと
買い方が違っています。
もちろんあまりに高額ならば買いませんが、車の値段よりも
まっさきに重視するものがあります。
それは、その車を提供してくれる会社の姿勢です。
買うまではとても愛想がよくて、質問にも迅速に回答して
くれていても、
いざ買ってしまうと途端に連絡がつかなくなる担当者が
います。
でも、きちっとした姿勢の会社から買っておけば、万一
故障をした時にも、丁寧な対応をしてくれます。
値段よりも、以後こうむることが予想される余計なスト
レスを未然に防ぐ……。
こんなところに価値を見出しているのです。
一流の人は、目先のことよりも、その本質を見ている
わけです。
またこういう人は、個人にしても会社にしても、決して
ケチではありません。
使うべきところにはきちんと使います。
だから、他の企業が何々を買ったから、あるいは世間
でも買っているからウチも、などという買い方は絶対
にしません。
パソコンにしても、その機能をフル活用すれば結果
として会社の売上げが上がり、安い買い物だったと
なることを想定し、
必ず生かし切れると判断すれば、数百万円でも支払い
ます。
どのオフィスでも、机を開けると文房具がぎっしりと
詰まっています。
いまどきボールペンを最後まできちんと使い切る人も
少なくなった気がしますが、その文房具もすべてお金
で買ったものです。
一流の人、一流の会社は、そういうものでも大切に
扱います。
以前お世話をした建設関係の会社は、社員に支給する
ボールペンはたったの1本。
これを使い切ったときには、またなかの芯だけ替えて
使ってもらうことを徹底していました。
ところがこの会社、売上げが60億円で利益率は30%と
いう、とても儲かっている会社でした。
私たちにも、見習うべき点があるように思います。
(pp.152-154)
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通信講座「篠研の検定対策」の入会を検討
なさっている方の中にも、
「今までいろいろな参考書や教材を買い集め
たり、
他社の通信講座や通学制講座を受講したが、
なかなか成果が出ない。」
という方が少なからずいらっしゃいます。
どういうことかと思い、電話などで詳しく
状況をお聞きすると、
「どの教材も、買うのは買ったがせいぜい
一通り通読したぐらいで、あまり手を
つけていない。」
ということがとても多いです。
つまり、使い切っていないのですね。
これでは、いくら教材を揃えても合格に
必要な知識は身につきません。
検定対策の教材は最低でも3回、できれば5回
反復学習をしていただきたいところです。
そういった方には、通信講座「篠研の検定対策」
をあえてお勧めしません。
これ以上教材を増やしても意味がないからです。
同じことは、教育現場に立ってからも言えます。
採用した主教材を使いこなす前に安易にその良し
悪しを論じてしまう。
そもそも担当クラスにぴったり合った教材など
ないわけですから、
コースに最も合った教材を選んだあと、現状に
合わない部分は、教師サイドでカスタマイズする。
ということが必要です。
何事も、使い切らなければ効果は出ないし、
逆に、使い切ってこそその価値が分かるんですね。
使い切るまでは、いたずらにモノを増やさないことです。