中級レベルの中国人学習者が必ず書き間違う2字熟語とは。
ズバリ!「栄養」です。
例えば、中級レベルの中国人学習者に
こんな漢字の書き取り問題を出したとします。
======ここから==============
下の____のかなを漢字に直しなさい。
(1)健康のためには、食事のえいようバランスに気を配る
ことが必要だ。
 ̄ ̄ ̄ ̄
======ここまで==============
多くの学習者は、なんの躊躇もなく
「営養」
と書いてしまうでしょう。
中国人学習者のいる日本語クラスをお持ちの方、
ぜひ一度学習者に試してみてください。
びっくりするほど、みな「営養」と書くはずです。
それもそのはず、
中国語では「栄養」を「営養」と書くから。
逆に、
ちゃんと「栄養」と書く中級レベルの中国人学習者は、
しっかり勉強している証拠です。
こうした誤用は、母語の影響を受けたもので、
「負の言語転移」とか「母語干渉」
と言われるものですが、
学習者のウィークポイントを事前に知っていれば、
そこを重点的に指導し、誤用の軽減に学習者を
導くことができます。
やっぱり学習者の母語について少しでも知っていると
役に立ちますね。
「誤用」は、学習者が能動的に言語学習を行っている
証拠ですから、決して悪いものではありませんが、
教師の指導によって、未然に防げるものであれば、
しないに越したことはありません。
ぜひ、指導してあげてくださいね。