外国人学校について理解を深める。
週末の名古屋出張の移動途中、こちらの本を読みました。
朴三石『外国人学校』中公新書
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外国人学校とは、
「外国籍の子どもたちを主な対象とする学校」(p.4)
のことです。
実は、外国人学校については、検定試験でもちょこ
ちょこ出題されています。
どうして、日本語教育の分野で取り上げられるかと
というと、
外国人学校は、外国人児童生徒の教育的な受け皿と
して非常に重要だからです。
外国人児童生徒に対する教育というと、日本語教育
では、
「日本人が通う学校でいかに受け入れるか。」
ということがよく議論されますが、
外国人児童生徒の学びの選択肢はそれだけでは
ないのです。
実際、日本人が通う学校でいじめに遭い、外国人
学校に転校してきた児童も少なくないといいます。
ところで、外国人学校は大きく分けて
「国際学校(インターナショナルスクール)」
と
「民族学校(ナショナルスクール)」
に分けられます。
国際学校とは、
「民族や国籍を問わず外国籍の子どもたちを主な
対象とした教育内容をとり、国際共通語(主に
英語)を授業用語とする学校」(p.5)
のこと。
一方、民族学校とは、
「特定の民族や国籍を持つ子どもたちを主な対象
とした教育内容をとり、特定の民族の言語を授
業用語とする学校」(同上)
のことを言います。
ちなみに、我が大分県には国際学校も民族学校も
ありません(爆。馴染み感ゼロ。)
ところで、日本にはどれくらいの外国人学校が
あると思いますか。
2007年12月現在(ちょっと古い)で221校。
うち、
「欧米・南米系の民族学校」が105校(47.5%)
「アジア系の民族学校」が83校(37.6%)
「欧米系の国際学校」が33校(14.9%)
しかも、「欧米・南米系の民族学校」105校の
うち実に95校がブラジル人学校なんですね。
学校の教育体制にもよるかと思いますが、
無理やり日本の小中学校に入れるよりも、
同じ国籍、同じ民族の民族学校に入ったほうが
外国人児童生徒にとっては、いいのかもしれない
なぁと思います。
少なくとも、私たち日本語教師も、選択肢の
1つとして外国人学校を知っておく必要はあ
りますね。
朴三石『外国人学校』中公新書
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いろいろと初めて知ったことも多かったので
何回かにわたってご紹介しますね。