「板挟み」を「橋渡し役」とリフレーミングしてみてはどうか。
日本語教師もある程度キャリアを積んで来ると、
様々な形で、異なる2つの立場からの「板挟み」
に遭うということが少なからずあります。
例えば、上層部経営陣と教育現場との板挟みで
あったり、
(抽象的な言い方ですが)理論と実践の板挟み
であったり。
こうしたことで、中には体の疲れもさることながら
気疲れでぐったりすることも少なくないでしょう。
しかし、そういうときこそ、「板挟み」ではなく、
「橋渡し役」と認識をリフレーミングしてみては
とご提案したいわけです。
リフレーミング(reframing)とは、
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ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事を
枠組みをはずして、違う枠組みで見ることを指す。
同じ物事でも、人によって見方や感じ方が異なり、
ある角度で見たら長所になり、また短所にもなる。
例えば、試験で残り時間が15分あった場合、
悲観的に考えた場合は「もう15分しかない」
と思うし、
また楽観的に考えた場合は「まだ15分もある」と
思うであろう。
-wikipedia
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こうした場合、異なる2つの立場の人たちは、
往々にして自分の視点でしか物事を捉えること
ができず、
そのため、問題解決に至らないと。
つまり、そこには大きな情報のギャップ、
認識のギャップが、硬直した形で存在する
わけです。
一方、「板挟み」役は双方の視点を俯瞰的に
眺め、理解できるという、
現状の問題を解決できる、最も優位で特別な
立場にいるわけです。
それはまさに「橋渡し」という言葉で捉え直す
ことによって、明確にすることができます。
そして、なにより重要なことは、
そうした情報のギャップ、認識のギャップが
存在するところにこそ、大きなビジネスの種
が眠っているということ。
事実、私が行っている各種事業も、言ってみれば、
・日本語教師を目指すもほとんど情報を持たない
方と、この業界については一通りのことを心得
ている者との情報量のギャップ。
・難しい言葉で説明してしまう専門家と、それで
は理解が覚束ない方々とのコミュニケーション
ギャップ。
・理論が先行する研究者と実践を重視する現場
教師との認識のギャップ。
・経験の浅いわかば教師と経験豊富な熟練教師と
の知識・スキルのギャップ。
などなど、様々な形で存在するギャップを埋め合わ
せていただいていることで、
多くの方々から喜ばれ、そしてまた、相応の報酬も
いただいているわけです。
そう考えると、
「板挟み」
ととらえて喘ぐのではなく、
むしろ、そこをビジネスチャンスととらえ、
「我こそ唯一無二の橋渡し役。」
とばかりに、そのギャップの中に積極的に身を
投じるべきではないでしょうか。
そこにこそ、現状を打開する糸口があるのでは
ないかと思います。