「知識はすべて賞味期限が付き」ととらえ直してみてはどうか。

例えば著名な先生が書いた文法書を読んで、

「この表現は、これこれこういう文法に則っている。」

などと書かれていると、私なんかでも

「ほほー、なるほど!」

となるわけですが、

ここで1つ気を付けておかなければならないことが
あります。それは、

「いくら著名な先生が書かれた内容であっても
必ずしも「普遍的なもの」とは限らない。」

ということです。

 

なぜなら、そもそも学問というのはすべて

「現段階で解明されている限りにおいては」

という前置きを前提にしているから。

 

つまり、研究が進めば、知識はいくらでも変更される
可能性があるということなんですね。

 

例えば、鎌倉幕府がもはや1192年(いい国つくろう)
ではないというのは、有名な話。

史学研究が進んだ結果、従来の常識が覆された
のです。

 

日本語教育でも毎年膨大な研究論文や専門書が
出されることからも分る通り、

実に頻繁に知識の修正、改良、再検討、新陳代謝が
行われています。

 

つまり、世の中まだまだ分からないことだらけで、
知識の世界は、基本混沌、カオスなんですね。

 

であれば、

「知識はすべて賞味期限が付き。」

ととらえ直してみてはいかがでしょうか。

 

その前提に立てば、

私たち日本語教師は、常に自分の知識を常に
ブラッシュアップする努力、

そして、先人が生んだ知識を批判的に読み解く
努力を延々とし続けることが必要だ

ということになります。

 

そして、それはおそらく真実です。

 

そもそも学問とはそういうものなんですね。

 

だから、少なくとも養成講座で学んだことが
ずっと通用するとは思わないほうがいい。

養成講座で学んだことが嘘だったという
わけではなく、

知識そのものが変化しているということ
なんです。

 

ですので、

私たち日本語教師は、日本語教師になるまでも
そして、日本語教師になった後も、

勉強の手を緩めてはいけません。

 

勉強することをやめたとたんに、

「化石化教師」

へ一直線。(周りにいません?そういう人。)

 

逆に、知の探究の魅力に取りつかれたならば、

学ぶことと教えることがシンクロし、
知的に輝く授業、生活、人生を手に入れ、

もう日本語教師をやめられなくなる(^_^)

 

そのように思います。


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