「シ」が「スィ」になってしまう学習者への指導法。
「そういえば、私のクラスの学習者に、いる!」
そう思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
例えば、
「知りません」
「話します」
「おかし」
が、どうしても
「スィりません」
「はなスィます」
「おかスィ」
になってしまう。
もちろん、この程度の誤用ならコミュニケー
ションに支障をきたすことはないでしょうし、
一般の日本人からいちいち指摘されることも
あまりないでしょう。
しかし、
日本語としてはやはり不自然ですし、
放っておいて誤用が固定化するのも
よくない。
できれば、きちっと直してあげたい
ところです。
この点について、
【通信講座「篠研の日本語教育能力検定試験対策」】
http://www.kanjifumi.jp/become/distancelearning/
の8月15日配信した講義資料
「No.059_音声の指導法」
で、以下のような指導法を紹介しています。
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この誤用は、スリランカやインドネシアの学習者の
多くみられる誤用です。
「スィ」と「シ」の違いは、前者は調音点が歯茎硬口蓋
であるのに対し、
後者はそれよりやや前よりの歯茎である点です。
従って、調音点を意識した指導となるわけですが、
位置の違いが微妙で学習者の理解が得られない場合は、
以下のような指導方法もあります。
1.日本語の「シ」は、「静かに!」を表す「シー!」の
音とほぼ同じであると説明する。
2.実際に学習者に「シー!」を言わせる。
3.その口の形を覚えた上で、「知りません」「話します」
「お菓子」など、語頭・語中・語尾に「シ」を含む語
彙で発音練習をする。
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「そういえば、私のクラスの学習者に、いる!」
という方。
早速、試してみてはいかがでしょうか。
きっと、学習者に喜ばれますよ(^_^)