学習者の自立的学習で発音を劇的に向上させるスピーチ指導。
こちらの本をご存知ですか。
鴻野豊子(2013)『日本語教師の7つ道具シリーズ7
会話授業の作り方編』アルク
http://amzn.to/2tcYugL
こちらのシリーズは、特にこれから日本語教師をしようと
思っていらっしゃる方にお勧めのシリーズで、
授業の作り方の基本や授業アイデアがいろいろ紹介されて
います。
また、このシリーズはどの本にも最後に
「○○授業あれこれ」
というコーナーがあって、
そこには様々な授業プランとその授業のポイントを
紹介していますので、
指導方法のアイデアはもちろんのこと、
検定試験の試験IIIの授業プランが絡んだ問題の
対策としても非常に役に立つと思います。
今回読んだ『会話授業の作り方編』の中にも、
スピーチ指導について、とてもいいアイデアが
ありましたので皆さんにシェアしますね。
以下、引用。
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筆者はスピーチの指導をするとき、よくICレコーダーを
使います。教師が原稿を読み、それを録音して渡せば、
学習者は自宅で発音のチェックやシャドーイングの練習が
できます。発音を苦手とする学習者にはかなり効果がある
ようで、見違えるほどうまくなります。(p.79)
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私も以前、学習者にスピーチ指導をした際、
これをやったことがあります。
録音したデータを学習者に渡して、数日してから
もう一度スピーチ指導をすると、
まさに文字通り見違えるように発音がよくなって
いるんですね。
しかも、渡したあと教師は手ぶら(笑)
通常ですと、スピーチ指導は、教師が横について
一つ一つ指導することが多いと思いますが、
そうすると、教師も時間がとられますし、
学習者も先生を前にするとなかなか
思うように練習できなかったりします。
なので、こういった録音データを渡して、
「後は自分で家でやってくるように。」
というふうにやると、
発音に苦手意識を持つ学習者や人前でスピーチを
することにプレッシャーを感じる学習者は、
自宅で必死になって練習するので
非常に効果的なんですね。
この方法は私も経験上非常に良かったので、
皆さんに紹介いたしました。
【通信講座「篠研の日本語教育能力検定試験対策」】
http://www.kanjifumi.jp/become/distancelearning/
の7月30(月)配信の講義資料
「No.052 レベル別会話指導法」
にも、早速「スピーチ指導」の項目を追加。
どんどん進化しています(^_^)