初級文型導入授業の準備を1時間以内に抑えるウラ技(その3)
「授業の準備が大変!!
特に、初級の文型導入にあたったら最悪(>_<)」
というご意見をあちこちから聞きますので、
時短術を数回に分けて紹介しますね。
第3回は、
【教案を書かず、テキストに直接書き込め!】
です。
授業準備で恐ろしく時間がかかるのが
【教案作成】
です。
教育機関によっては、教案作成を義務に
しているところもあるようです。
本来なら、そういう場合、相応の手当てを
出すべきですよね(余談)
もちろん、駆け出しのころの教案作成は
大事です。
なぜなら、
▼授業の流れも頭に入らないし
▼準備物の漏れもあるし
▼語彙のコントロールもままならないし
▼時間配分の感覚もないし
▼何かあってもアドリブが効かないし
▼不意な質問に対応できないし
だから、初級の文型導入の授業パターンが
体に沁み込むまでは、教案を作成しながら
しっかり準備をする必要があります。
ですが、いつまでもいつまでも教案作成を
する必要はありません(あくまでも私の考えですが)。
日本語教師も丸1年~2年やって、
「だいたい授業のコツは掴んだ!」
という段階になれば、
教案など作らないで頭の中で授業をシミュ
レーションしながら、
必要な教材を揃えたり、調べものをしたり
実際に体を動かして授業の流れを確認したり
して授業に臨んだほうが、
よほどいい授業ができます。
ただし、ただやりっ放しだと授業スキルは
なかなか上がりませんから、
準備の段階で注意しておくべきこととか、
授業後の反省点とかを、
テキストにその都度、直接書き込むのです。
そうすれば、またいつか同じ箇所の担当に
なった時に、
そのテキストを見れば注意点を思い出す
ことができ、
それを踏まえたうえで授業を行うことが
できるのです。
私たちは、あくまでもプロです。
労働時間の長さは、何の自慢にも
なりません。
時々、学習者に
「私は授業準備に●●時間もかけてるんだぞ。
だから君たちも一生懸命勉強しなさい。」
という教師がいるそうですが、
(あぁ、みっともない)
学習者にとっては、そんなの何の関係も
ありません。
いい授業だったか、そうでなかったか。
それだけです。
私たちだって、例えばラーメン屋に入って
主人からいきなり
「うちのラーメンは仕込みに3日もかけて
いるんだ。」
とか言われても、
「だから?
うまけりゃまた来るし、まずけりゃ来ねーよ」
と思うのではないでしょうか。
プロ教師であれば、目指すべきは、
▼より短時間の準備で
▼より収益性が高く
▼より満足度・リピート率の高い
授業なんです(自戒も込めて)