キーワード解説「に」
これまでの日本語教育能力検定試験に出題されたキーワードを、随時解説していきます。知識の補完・整理にご活用ください。
日本人論(にほんじんろん)
日本や日本人について書かれた論評。
これまで国内外を問わず、様々な観点から膨大な論評が出されています。日本語教育検定試験対策という観点からすれば、とりあえず戦後の代表的な論評は抑えておく必要があります。以下が、その主なものです。
- 1946年ルーズ・ベネティクト『菊と刀』
- 1969年中根千枝『タテ社会の人間関係』
- 1971年土居健郎『「甘え」の構造』
- 1979年エドワード・サイード『オリエンタリズム』
- 1979年エズラ・ヴォーゲル『ジャパン・アズ・ナンバーワン』
- 1990年青木保『「日本文化論」の変容』
- 1992年阿部謹也『「世間」とは何か』
- 1999年ジョン・ダワー『敗北を抱きしめて』
斉藤孝『子どもたちはなぜキレるのか』
山田昌弘『パラサイト・シングルの時代』 - 2000年カレル・ヴァン・ウォルフレン『人間を幸福にしない日本というシステム』
- 2002年香山リカ『ぷちナショナリズム症候群』
- 2004年玄田有史・曲沼美恵『ニート』
山田昌弘『希望格差社会』
特に、ルーズ・ベネティクト『菊と刀』は戦後の日本人論に多大な影響を与えたという点で重要です。「恥の文化、罪の文化」は、この本が最初です。
これらの日本人論は、単にその時そのときの世相を反映しているというだけでなく、日本語を学ぶ学習者にとっても日本に関する情報源の一つともなっているはずで、彼らや世界が日本をどのように見ているかを知る格好の資料になります。
なお、日本人論の概説的な本として下記のものがあります。一読をお薦めします。
船曳建夫『「日本人論」再考』日本放送出版協会
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