キーワード解説「い」

これまでの日本語教育能力検定試験に出題されたキーワードを、随時解説していきます。知識の補完・整理にご活用ください。

イマージョン★

immersion。バイリンガル教育の一つ。学校教育の中で教科を越えて母語と第二言語を使い分けることで、学齢期の間に母語話者レベルにまで第二言語能力を引き上げることを目的とする。「イマージョン教育」「イマージョンプログラム」とも言う。

イマージョンとは、もともと「浸すこと」という意味。つまり、外国語環境に学習者をどっぷり浸すことで、生活言語はもちろんのこと、教科言語も丸ごと習得させるわけです。

例えば、月水金は各教科(算数、理科、社会など)を母語で授業し、火木は第二言語(例えば英語)だけで授業する、といった具合です。

教科言語をいかに習得させるかという問題は、入国児童に対する日本語教育では常に問題となっているだけに、非常に興味深いプログラムといえそうです。

ちなみに、このプログラムは、1965年モントリオール(カナダ)の公立セント・ランバート小学校と、サランベールにある幼稚園で行われたのが最初だといわれています。

日本では、静岡県沼津市の加藤学園暁秀初等学校が、1992年、初めて学校教育に導入しました。


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