演繹的指導か帰納的指導か、それが問題だ。
指導のタイプには、大きく演繹的指導と
帰納的指導の2つがあります。
演繹的指導とは、はじめに抽象的な概念や
ルールを示したうえで、
それらを具体的な個々の言語現象にあてはめ
ながら学ばせていくという指導法。
一方、帰納的指導とは、はじめに個々の言語
現象を観察させつつ、
次第にそれらを包括する概念やルールを導き
させながら学ばせていくという指導法。
これらは、どちらがいいとか悪いとかという
のはありません。
演繹的指導は、最初にルールが示されますの
で、個々の言語現象にあてはめていくときの
試行錯誤が最小限で済みます。
つまり、スパッと答えを導く爽快感があるわ
けですね。
その代わり、ルールを忘れてしまえばお手上
げです。
また、抽象的な概念から入るので、最初の
認知的負荷が高い。
つまり、最初は「難しくてよくわからない。」
となりがちなのです。
一方、帰納的指導は、自分でルールを見つけ
ていかなければならない分、試行錯誤が多い。
簡単に言うと、めんどくさいわけです。
その代わり、ルールを発見した時の喜びは
大きく、これが知識の定着に大きく貢献しま
す。
また、具体的事象から入るので、最初の
認知的負荷が低い。
つまり、最初は「具体的でわかりやすい。」
となりがちなんですね。
どちらがいいかは、好みの問題です。
教師としては、両方のアプローチを心得て
おくと、より学習者の好みに合った授業を
することができます。
また、この演繹的指導と帰納的指導という
切り口で、あまたある教授法を見てみると、
教授法をより深く理解することができます。
というわけで、ここで問題。
下記教授法のうち、演繹的指導、帰納的指
導という観点からみて、他と異なるものは
どれですか。
1 ナチュラル・アプローチ
2 TPR
3 オーラル・メソッド
4 文法訳読法
もちろん、試験に出たことがあります。
詳しくは、下のセミナーで解説いたし
ますが、
前回同様、まずは自分の頭で考えること
が大事。
考えてみてくださいね(^_^)
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