【悲報】検定試験に合格しても、日本語学校では働けない。
日本語教育能力検定試験が終わったばかり
で恐縮ですが、
検定試験に合格しても、日本語学校では
その資格だけでは働けないということが
判明しました。
根拠はこちらの資料です。
「日本語教育機関の告示基準」
https://www.moj.go.jp/isa/content/930005392.pdf
こちらの第十三条に教員要件が掲げられて
います。
以下。
===================
十三 全ての教員が、次のいずれかに該当する
者であること。
イ 大学(短期大学を除く。以下この号におい
て同じ。)又は大学院において日本語教育に
関する教育課程を履修して所定の単位を修得
し、かつ、当該大学を卒業し又は当該大学院
の課程を修了した者
ロ 大学又は大学院において日本語教育に関す
る科目の単位を26単位以上修得し、かつ、
当該大学を卒業し又は当該大学院の課程を修
了した者
ハ 令和6年3月31日までに公益財団法人日
本国際教育支援協会が実施する日本語教育
能力検定試験に合格した者
ニ 学士の学位を有し、かつ、日本語教育に関
する研修であって適当と認められるものを
420単位時間以上受講し、これを修了した
者
ホ 日本語教育機関認定法に基づき、登録日本語
教員の登録を受けた者
へ その他イからホまでに掲げる者と同等以上の
能力があると認められる者
=====================
問題は、「ハ」です。
今回の登録日本語教員の経過措置として、
現職日本語教師が令和6年3月31日まで
の日本語教育能力検定試験に合格していな
ければ、
講習を受けなければならないということは
知っていましたが、
これから日本語教師を目指す人にも適用さ
れているとは、正直知りませんでした。
「文部科学省は、こういうことをしれっと
するんだなぁ。
だったら、もっとしっかり告知してくれ
ればいいのに。」
そんな印象です。
実際、日本語教師求人サイトである
NIHONMURA
https://job.nihonmura.jp/category/new/
の求人広告を見てみると、
採用条件欄では、
「日本語教育能力検定試験合格」
と書かれたものがほとんどで、
「令和6年3月31日まで」
といった但し書きを書いている所は
みあたりません。
もしかしたら、日本語学校のほうも
こちらの情報が十分浸透していない
のかもしれません。
いずれにしても、今回、日本語教育
能力検定試験を受験した方にとっては、
大きなショックではないかと思います。
ですが、だからといって今までの
受験勉強、
そして、検定試験受験が無駄だった
のかというと、決してそうではあり
ません。
いずれ日本語教員試験を受験し、合格
しなければならないわけですから、
そのための準備。
今回の検定試験受験は、いわばその
ための模擬試験と考えればいいの
です。
すでに、来月の日本語教員試験に
申し込んでいる方は、
今回の試験でうまくいかなかった問題
を徹底的に反復練習して克服する。
そして、来年日本語教員試験の受験を
検討している方は、
今回の検定試験の反省を踏まえて、
改めて学習計画を立て直す。
そういうことが大切です。
一番ダメなのは、
「なんだよ!だったら今回の検定試験、
受けなきゃよかった。
損した。
もうばかばかしいから日本語教師の
勉強なんて辞めよう。」
といって、腐ることです。
そんなマインドの人間に教師になる
資格はありません。
そんなレベルの人間が現場にたっても、
不幸になるのは学習者です。
大事なことは、試験に合格するか否か
という以前に、
「一度決めた目標に向かって、最後まで
諦めず、地道に正しい努力をし続ける。」
ということです。
なぜなら、あなたは将来、それを
学習者に教えることになるからです。
それをやりきりさえすれば、あなたも
あなたの将来の学習者も、人生の道は
いくらでも開けるのです。