日本式とヘボン式の見分け方。(その1)
前回の続き。
基本的に日本式は日本語の五十音図に
沿って表記が決められています。
一方、ヘボン式は、発声方法の違いに
沿って表記が決められています。
ここが分かれば、区別は簡単です。
例えば、「chiri (地理)」。
問題は、「chi(ち)」の部分が
日本式かヘボン式か。
もし「ち」の子音表記「ch」が
日本式であれば、タ行の子音は
すべて「ch」になるはずです。
このような感じです。
「cha chi chu che cho」
そんなわけないですよね(笑)
少なくとも、タ行の「タ・テ・ト」
の子音は「t」です。
「ta(タ)・te(テ)・to(ト)」
つまり、「chi(ち)」の表記は
日本式ではない。
従って、「chi(ち)」の表記は
ヘボン式というわけです。
ちなみに、先の
「cha chi chu che cho」
をカタカナで表記すると、
「チャ、チ、チュ、チェ、チョ」
なるほど、「チ」は発声方法の違い
で考えると、
実はタ行ではなく、チャ行の仲間
なんだということが分かります。
一方、「syumi(趣味)」の場合。
「しゅ」の子音「sy」の表記が
日本式であれば、
シャ行の表記もすべて「sy」で表さ
れるはず。
「sha(シャ)、shu(シュ)、sho(ショ)」
言えますね(^_^)
ということは、これは日本式となる
わけです。
ちなみに、ヘボン式ではシャ行の
子音は「sh」で表記されますので、
少し注意が必要ですが、
ヘボン式では、「シ」は「shi」
で表記されることから考えれば、
先の「chi(チ)」同様、
「「シ」もシャ行の仲間。」
と考えていただければ、わかりやすい
でしょう。
日本式とヘボン式。
一見区別が分かりにくいようですが、
両者の本質的なところが分かれば、
簡単に見分けられるわけです。
検定試験でもときどき出題されますので
しっかり身につけてくださいね(^_^)