日本語教育能力検定試験を知る(1)-出題範囲
検定試験の勉強を始める際に、まずもって
やらなければならないのは、
【検定試験を知る】
ということです。
具体的には、試験実施団体であるJEESの
公式サイトをチェックすることです。
JEES日本国際教育支援協会
日本語教育能力検定試験
http://www.jees.or.jp/jltct/
まだ、令和3年度の実施要項は出ていませんので、
参考までに、令和2年度のものを見てみましょう。
令和 2 年度日本語教育能力検定試験実施要項
https://bit.ly/2Nags2W
まずは目的。
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1.目 的
日本語教員となるために学習している者,日本語
教員として教育に携わっている者を対象として,
日本語教育の実践につながる体系的な知識が基礎
的な水準に達しているかどうか,状況に応じてそ
れらの知識を関連づけ多様な現場に対応する能力
が基礎的な水準に達しているかどうかを検定する
ことを目的とする。
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基礎的な知識、そして現場対応能力。
この辺りが問われるんですね。
次に、試験の構成。
試験Iから試験IIIまであります。
試験Iと試験IIIはマークシート方式の
試験ですが、
試験IIIには、最後に400字程度の記述問題
があります。
また、試験IIは音声による試験です。
これらを丸1日かけてやります。
なので、まずは丸1日頑張れるだけの体力
を身につけるということが大切です。
といっても、ジョギングや筋トレをする
必要ありません。
試験までに、何度か過去問等を使って、
本番さながらに模擬試験をやって、
時間感覚を身につけてください。
それから、試験の時期や受験地のチェックも
お忘れなく。
特に試験会場は、新型コロナの影響で
地方でも会場が複数になることがあります。
そして、出題範囲。
かなり出題範囲が広いと思われたのでは
ないでしょうか。
検定試験は、出題範囲が非常に広い
というのが大きな特徴です。
ということは、早め早めに取り組んで、
(というか、今すぐ始めて)
充分な学習時間を確保するというのが
とても重要です。
私は、検定試験の勉強に必要な学習時間
として、1,000時間を推奨しています。
「そんなに!」
と思われるかもしれませんが、合格者の
多くはそれぐらい勉強しています。
もちろん1,000時間勉強しないと合格でき
ないというわけではありませんが、
1つの目安として有効です。
なので、ご自身で1週間の学習時間を
検討してみて、
どれくらいのスパン(例えば1年とか
2ねんとか)で学習を進めたらいいか
計画を立ててみましょう。
無理に短期決戦で臨んでも、途中で
息が切れてしまっては、意味がありま
せん。
それから、出題範囲は大きく
「社会・文化・地域」
「言語と社会」
「言語と心理」
「言語と教育」
「言語一般」
という5つの領域に分かれています。
特に、「言語と教育」と「言語一般」
が2大柱で、
この両領域を制覇できるかどうかが、
合否に直結するといっても過言では
ありません。
また、表の中の「主要項目」の中に
太字で書かれている項目があります。
これらは「基礎項目」といって、検定
試験で優先的に出題される項目です。
見てみるとわかりますが、「言語と教育」
と「言語一般」の項目のほとんどが
「基礎項目」です。
いかに両領域が重要かご理解いただける
でしょう。
ですが、このように言うと、
「じゃあ、基礎項目だけ拾って勉強すれば
いいじゃん。」
そう思われるかもしれません。
ですが、そのような勉強法では合格は
おぼつきません。
なぜなら、基礎項目以外の項目も当然出題
されるからです。
ですので、
「全範囲をまんべんなく勉強しながらも、
基礎項目は絶対に落とさないように勉強
する。」
というのが正解です。