始めるに遅いはないが、早く取りかかるに越したことはない。
昨日は、市民体育館に剣道の稽古に
行ってきました。
実は、3週間ほど前に肉離れを
起こして、しばらく稽古を控えて
いたのですが、
先週の土曜日に道場の55周年記念
稽古会に久しぶりに参加し、
最後まで稽古ができたので、
「もう大丈夫かな。」
と思って参加したのでした。
結果、一人目のお相手で早くも
肉離れに近い感触が(>_<)
結果、大事を取ってすぐ面を外し
ました。
ところで、そこで稽古する方の中に
とある年配の男性の方がいらっしゃ
います。
少し前まで、整列する時に私と同じ
六段の並びに座っていたのですが、
今日は、七段の席に座っていらっしゃ
いました。
聞けば、今年の4月、京都の昇段
審査で七段に合格なさったとのこと。
稽古の後、着替え室で、
「七段合格、おめでとうございます。」
とお伝えしたら、
「いやいや、これが結構お金がかかる
のよ。
旅費もかかれば、受審料もかかる。
合格しても証書をもらうのに、
70代以上は半額引きで3万円も
かかる。」
と。
思わず、私は、
「じゃあ、私は6万払えるように頑張り
ます(笑)」
と言ってしまったのですが、
考えてみれば、70歳を過ぎても七段
目指して頑張るというのは、相当
凄いことです。
70代で七段ということは、子どもの時
からずっと続けてきたというよりは、
おそらく、一時期剣道から離れていたり、
あるいは、もともと始めるのが遅かった
りしたのではないかと思います。
「始めるに遅いはない。」
と言いますが、
何歳であろうと、ひとたび「やる!」と
決めたら、躊躇なく始める。
この気概たるやあっぱれ。
これは、日本語教育能力検定試験も
まったく同じ。
「もう年だから。」
「この年になって新しいことを
始めるなんて。」
などと言っていたら、ただただ
無為に人生を消化していくだけです。
▼善は急げ。
▼思い立ったが吉日。
▼四の五の言わずに即行動。
これが、何事においても充実した
人生を送るための要諦なのですね。
とはいえ、
「じゃあ、私篠崎も70歳までまだ20年
近くあるから、
のんびり七段取得を目指そうか。」
と考えるかというと、そうではない。
受審資格を得るのが1年半後ですので
目指すは、その直後の審査会で一発合格。
(剣道では、六段取得後6年以上修行
した者でなければ七段を受審する
ことができません。)
そのために、まずは肉離れを治す(>_<)
そう考えます。
なぜなら、仮に七段を取得すれば、
きっと八段を取得したいという欲が
出てくるからです。
実際、私のまわりの七段の先生方は
みな八段取得を目指して日々熱心に
稽古をなさっています。
八段を取得するためには、七段取得後
10年以上修行を積まなければなりません。
しかも八段の合格率は0.3%~1.0%。
七段の強者が500人受審して、多くて
5人合格。
そんな世界です。
1回2回の受審で合格できるなど、
全日本選手権者でもない限り、
あり得ないのです。
だから、始めるのに遅いはないとは
いうものの、
始めるのであれば、早いに越したこと
ないのです。
日本語教育もまったく同じで、
検定試験合格は確かに大きな壁ではあるし、
大事な関門ではあります。
ですが、もっと大事で、もっと面白いのは
教師になってから。
決して検定試験合格はゴールではありません。
検定試験に合格し、ひとたび現場に立てば、
「あれもしたい、これもしたい。」
と、いい意味で欲がいっぱい出てきます。
なので、性根を入れて急いで勉強し、
さっさと合格する必要があるのです。