人知らずして慍(うら)みず、亦た君子ならずや。
前回の『論語』の一節がご好評でしたので、
今回も素晴らしい一節をご紹介します。
といいますか、『論語』と言えば
誰でも知っている冒頭の一節です。
「師の曰く、
学びて時にこれを習う、
亦(ま)た説(よろこ)ばしからずや。
朋(とも)あり、遠方より来たる、
亦た楽しからずや。
人知らずして慍(うら)みず、
亦た君子ならずや。」
〔現代語訳〕
「先生がいわれた、
『学んでは適当な時期におさらいをする、
いかにも心嬉しいことだね。
〔そのたびに理解が深まって向上して
いくのだから。〕
だれか友だちが遠い所からもたずねて
来る、いかにも楽しいことだね。
〔同じ道について語り合えるから。〕
人がわかってくれなくとも気にかけ
ない、いかにも君主だね。
〔凡人にはできないことだから。〕』」
私は、この一節に学びのエッセンスがすべて
凝縮されていると感じます。
まず、学びは一度学んだらそれで終わり
ではありません。
「学びは漆塗り」
といいますが、何度も何度も復習すること
が大事です。
何度も漆を塗り重ねていくことで深みの
ある輝きが出てくるように、
何度も何度も復習することで、知識に
深みが増し、
深みが増せば増すほど、本質に近づき、
より波及効果の高い応用力を身につける
ことができます。
もし、
「何度も同じことをするなんて退屈だ。」
と思われるのであれば、それは知識が
深まっていない証拠。
「なぜそうなのか。」
「この知識は、他分野のこれと繋がって
いるんじゃないか。」
と、自問自答しながら学ばれるといい
でしょう。
さらに、志を同じくする普段会えない
仲間と会って学びの談議に花を咲かせる
のも楽しいものです。
篠研では、今晩も
「篠研サロン-検定対策部」
を行いますが、
そこでも、最初に参加者同士の交流の
時間を設けています。
こうしたことが、大きな励みになるん
ですね。
そして、最後に大事なこと。
それは、自分が取り組んでいることを
すぐに人に理解してもらえなくても
気にしない、ということ。
人は得てして、表面的な結果しか見ない
ものです。
そして、その結果だけを見て、
「あの人は特別な才能があるから
できた。」
と言う。
つまり、その結果の裏にある膨大な
努力まで想像できないのです。
ですが、検定試験合格のために一歩
踏み出した方は違います。
人目に出ない「見えない努力」の
存在を知っています。
そして、その意義を理解しています。
それでいいのです。
あとは、目標達成に向けて、途方も
ない努力を1つ1つ愚直に積み重ね
ていけばいいのです。
それ以外に、道はありません。
以上お伝えしたことは、
行動しない者は一生理解できず、
行動した者だけが瞬時に理解できる
類のもの。
そして、行動したその先には凡人では
到底到達できない、
えもいわれぬ風景が待っているのです。
頑張ってくださいね(^_^)