八階建てのビルを建てるのに資金がなかったら。
昨年お亡くなりになった、私の剣道の
先生が、
生前、私が六段を受審する際にしてくだ
さったお話。
このお話を聞いて、私自身、基礎を固める
ことの重要性に改めて気づかされると同時に、
当時、稽古への取組の姿勢が変わり、
結果、おかげさまで六段一発合格を
果たしました。
剣道に限らず、すべてのことに通じる
お話ですので、最後までお付き合いくだ
さい。
今回は、メルマガ「篠研の“日々成長”」
vol.851の内容を一部変更してお届けします。
以下、先生の言葉をほぼ再現。
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篠崎さん、例えば八階建てのビルを建てると
しますね。(※剣道の最高位は八段なので。)
ところが、八階建てのビルを建てるには資
金が足りないとします。
じゃあ、どうしたらいいでしょう。
Aさんは、最初から
「八階建てのビルを建てる。」
と決めていたいので、八階建て用の
基礎を作りました。
しかし、基礎工事に随分お金がかかったの
で、四階建てのビルしかできませんでした。
一方、Bさんは、八階建てのビルを作る
にはお金が足りませんが、
六階建てのビルを作ることはできるという
ことが分かりました。
そこで、まずは六階建てのビルを作って
次のチャンスをうかがうことにしました。
さて、この後、両者が同じように資金調
達できるとして、
最終的にどちらが早く八階建てのビルを
作ることができたでしょう。
篠崎さん、わかりますか。
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いかがでしょうか。
武道をする人間というのは、すべて
精神論で押し通すというイメージが
あるかもしれませんが、
案外計算高い面もあるのです。
しかしながら、それはこざかしい小手先の
計算などではなく、
人生に通じる本質的な考え。
下の件を読む前に、まず<%%c30%%>さん
はどちらだと思うか、
そして、その理由は何か、考えてみてくだ
さい。
↓
↓
↓
↓
以下、先生の話。
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正解は、Aの人。
Aの人が立てたビルは、八階建て用の基礎を
作っているので、
今のビルの上に、四階分建て増しすれば八階
建てのビルになります。
ところが、Bの人が八階建てのビルを建て
ようとしたら、
せっかく建てた六階建てのビルを一度取り壊
さなければなりません。
なぜなら、六階建てのビルの基礎では八階建
ての構造に耐えられないからです。
つまり、Bの人は六階建てのビルの取り壊し
費用と、改めて八階建てのビルの費用を
1から工面しなければならなくなるので、
Aの人に比べて圧倒的に資金が必要となり、
結果、Aの人のほうが早く八階建てのビルを
建てることができるのです。
剣道の昇段も全く同じなんですね。
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人は得てして、目の前の届きそうな目標に
意識を奪われて、
何とか手っ取り早く形ある成果を出したいと
考えてしまうものです。
検定試験を目指す方のなかにも、もしかし
たら、自分の実力不足の引け目もあって
「まずは、とにかく手っ取り早く合格し
たい。」
そんな考えを持つ方もいるかもしれません
ね。
しかし、目先の利に走ってしまうと、
結局想定以上の対価を払うことになるのです。
今の実力不足のを理由に、目標を下げる必要
はありませんし、
ましてや、牛歩な自分を恥じる必要もありま
せん。
高い目標に向かって、一歩一歩、着実に
進んでいけばいいのです。
結果的には、それが一番の近道なんですね。
「本物の日本語教師」
「圧巻の日本語教師」
「息の長い日本語教師」
を目指すのであれば、
スタートアップが多少遅くても気にせず、
10年後、20年後を見据えた基礎作りに専念
すべきではないでしょうか。
少なくとも、私は今までそうしてきて、
経験上間違いないと断言できますし、
また、これからもそういう存在でありたい
と思っています。
そして、そういう気位でご提供しているのが
【通信講座「篠研の日本語教育能力検定試験対策」】
http://www.kanjifumi.jp/become/distancelearning/
であり、
篠研の「圧巻!日本語教育能力検定試験対策
基礎固めオンラインセミナー」(4月8-29日開催)
https://www.kanjifumi.jp/kisogatame_seminar/
なのです。
もちろん、目先の検定試験に合格することも
重要。
ですが、
「そもそも何のために勉強しているのか。
勉強して得た知識を将来どう活かすのか。」
一度立ち止まって、思いを馳せてみてはいかが
でしょうか。
その上で、どうせやるなら、
「本物の日本語教師」
「圧巻の日本語教師」
「息の長い日本語教師」
を目指してみてはと、ご提案する次第。