2誌合同。「日本語教育有識者会議」を読む(13)
引きつづき、
「日本語教育の質の維持向上の仕組みに
ついて(報告)(素案) 」
https://bit.ly/3hxTout
を2誌合同で解説。
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下記サイトをご参照ください。
日々成長する教師
https://www.kanjifumi.jp/seicho/
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また、かなり膨大な資料ですので、かいつま
んだ解説となることを予めお伝えしておきま
す。
詳しくは、上記資料をご参照ください。
第13回は、いよいよ本丸
「3.日本語教師の国家資格に関すること」
です。
そのうち、今回は
「(1)筆記試験」
の後半部分を扱います。
新しい国家資格制度では、筆記試験と教育実
習の両方をクリアする必要があります。
以下、読んでいきましょう。
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(合否判定)
○ 指定日本語教師養成機関の修了者は筆記
試験1を免除される仕組みとされているこ
とから、
筆記試験1と筆記試験2は、それぞれで合
格基準を設定し、筆記試験1及び2の受験
者に対して、
筆記試験1の合格基準を満たす者について
筆記試験2の判定を行うことや、
筆記試験1を免除される指定日本語教師養
成機関修了者に対する対応などを想定した
合否判定の在り方を検討する。
○ 合格基準等については、試験の性格、位置
づけを踏まえた標準的な合格基準等の在り
方について、専門家等の意見を踏まえた検
討を行う。
(試験の実施体制等)
○ 登録日本語教員を国家資格として位置付け
ることから、試験は文部科学大臣が実施する
こととするが、
文部科学大臣が指定する一定の要件を満たす
法人においても実施できることとする。
また、受験機会を確保する観点から、全国各
地において年1回以上試験を実施することと
し、
受験に当たって要件は特段設けないこととす
る。
なお、登録日本語教員の質的・量的確保の観
点から、試験の実施回数の増や、CBT化を
含む試験方法については、
制度開始後の受験者数や教員数の状況を踏ま
え継続して検討する。
(指定試験実施機関等に求められる役割)
○ 令和3年協力者会議報告を踏まえ、資格制
度の運用には、試験を実施する試験実施機関
の指定を行う。
指定試験実施機関に求められる役割は、別紙
の表のとおりとする。
○ 教員の登録については、登録証の発行、登
録簿の管理などに関する新たなシステムの在
り方などについて、
国において調査研究を行い、結果を踏まえた
具体的な仕組みを構築することとする。
(筆記試験の免除の対象者や免除する試験の範
囲)
〇 令和3年協力者会議報告を踏まえ、登録日
本語教員を目指す者は、
原則として試験の受験及び合格並びに教育実
習の履修・修了を必要とするが、
国は、指定日本語教師養成機関における課程
等を修了し、基礎的な知識及び技能を修得し
た者又はこれと同等の知識及び技能を有する
ものについては、
筆記試験1を免除することができるものとす
る。
この場合、知識及び技能を習得する養成課程
の一部として実践的な教育実習を一体的に行
うことが肝要である。
〇 試験の一部免除は、必要な知識又は技能を
有していることが確認できる者に対して改め
て試験等を行わず、
指定日本語教師養成機関の課程修了者の負担
を軽減することができることや、
受験者の負担を軽減し、試験を受けやすくす
ることにより、資格取得の際の門戸を広げ、
日本語教師の質・量の確保にも資するもので
ある。
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ポイントとしては、
▼試験は筆記試験1と筆記試験2の2段構えで、
筆記試験1に合格しないと試験2は判定され
ない。
▼指定日本語教師養成機関修了者は、筆記試験
1が免除される。
▼試験の実施回数の増や、CBT化も検討する。
といったところでしょうか。
ただ、筆記試験1が免除されるからといって
指定日本語教師養成機関がいいとは言えません。
というのも、筆記試験2はいわば筆記試験1の
応用問題。
筆記試験1合格相当の実力がなければ、筆記試
験2に合格することは難しいでしょう。
これまでは、養成講座もとにかく420時間の学習
機会を提供していればよかったのですが、
今後は、
▼筆記試験1免除
▼実習可
を謳い文句にする養成講座が増えていくことに
なるでしょう。
ただ、受講する側としては、
▼筆記試験1・2合格まで面倒を見てくれる。
▼少なくとも筆記試験1合格レベルの教育をし
てくれる。
そういったところを選ぶ必要があります。
いずれにしても、筆記試験突破が大きな壁に
なることは間違いありません。
となれば、諸々の免除措置があるとしても、
今のうちに検定試験合格総統の実力を養って
おくことが最重要課題ではないかと思います。