学習者は、教師の鏡。
よく
「子は親の言う通りにはしないが、
親のやる通りにする。」
などと言いますが、
これは、教師と学習者との場合にも
まったく当てはまります。
時々、
「あの学習者、試験が終わってから
まったくやる気がない。」
という教師がいますが、
そう言う本人も、自分が日本語教育
能力検定試験合格後は抜け殻状態だった
ということが、かなり多いようです。
逆に、検定試験後も関係なく学びを
続けられた方は、
学ぶ楽しさや意義、継続することの
重要性を身体知レベルで理解していて、
仮にやる気がない学習者を前にしても
彼らに自身の経験を交えて助言できる
言葉を持っているので、
学習者も次第にやる気を取り戻し、
学習に専念するようになるんですね。
例えば、今篠研では、現在福島県在住で
中国でカリスマ日本語教師と言われている
笈川幸司先生といっしょに講座を運営
させていただいていますが、
笈川先生は、一見やる気のない学習者
でさえ、どんどん前のめりにさせる
素晴らしい授業をなさいます。
その裏には、笈川先生ご自身が普段から
貪欲に学ばれているのと、
学びの楽しさや意義について確固とした
信念をお持ちだからです。
そういう教師のビリーフが、学習者にも
伝播するんですね。
結局のところ、
「楽して検定試験に合格したいな。」
という教師(の卵)の方のところには、
将来
「楽して日本語が上手になりたいな。」
という学習者が集まり、
「試験が終わったから、しばらくゆっくり
休もう。」
という教師(の卵)の方のところには、
将来
「定期試験が終わったから、しばらく
授業は休もう。」
と、簡単に授業を欠席する学習者が集まる
ことになるのです。
こういう学習者を相手にするのは、
本当に大変です。
当の教師自身は気づいていないことが
多いのですが、
「朱に交われば赤くなる。」
とは、まさにこのことなんですね。
では、どうしたらいいかというと、
とにかくどんなことがあっても学びを
止めないことです。
とはいえ、
「だって、勉強って大変じゃん。」
と思われるかもしれません。
確かにそういう考えでは、続けることは
大変です。
このように、「勉強=難行苦行」と捉える
のではなく(それじゃ、ブレーキ)、
学びの楽しさや知ることの喜びを追求する
ということ。
これが重要です。
やはり、楽しさや喜びは継続の源。
実際、検定試験の勉強は本当に楽しいです
(^_^)
ぜひ、意識してみてくださいね。