成長する人と成長しない人の根本的な違いとは。
これまで、たくさんの検定試験受験生や
現職の日本語教師を見てくると、
「この人は成長するな。」
「この人はどんどん成長しているな。」
という方と、
「この人は惜しいな。もうちょっと
こうすればいいのに。」
という方に、かなりはっきりと分かれる
のがわかります。
もちろん、前者の方は時間の長短は
あれ、確実に成果を出され、
後者の方は、成果を出すのにかなり時間が
かかるか、
最悪出せずにフェイドアウトしていく
傾向が強い。
では、成長する人というのはどういう人か
というと、
まずもって「素直である」ということです。
まずは、言われたとおりにやってみる。
例えば、検定試験の勉強をするにしても、
指導者から、
「まずは、テキストを5回は繰り返し
読み込んでくださいね。」
と言われれば、その時点でうまくいくか
どうか確信が持てなくても、
とにかく言われたとおりにやってみる。
四の五の言わずにやるから、いずれ
結果が出る。
考えれば、至極当たり前な話ですが。
ところが、成長しない人はこれが
できません。
典型的に成長しない人というのは、
「まずは、テキストを5回は繰り返し
読み込んでくださいね。」
といった時、決まって、
「5回読んだら合格できますか。」
という人です。
猜疑心旺盛(苦笑。じゃあ、聞くなよ。)
正直、そんなの知りません。
なぜなら、テキストを5回読むことが
合格の条件ではないですし、
そもそも私が合否を決めるわけでは
ないからです。
「まずは、テキストを5回は繰り返し
読み込んでくださいね。」
というのは、
「5回ぐらい読み込まないと、テキスト
の内容を身につけることはできず、
ひいては合格力を身につけることは
できませんよ。」
と言っているのであって、
それで合格できると言っているわけでは
ありません。
いわば、「テキスト5回通読」は合格
のための、必要最低条件であって、
十分条件ではないのです。
このように言うと、成功しない方という
のは、決まってこう言います。
「だったら、最小の労力で合格できる
十分条件を教えてください。」
それは、人によって違います。
なぜなら、人によって、学習環境も
違えば、学習適性も得手不得手も
違うからです。
そもそも、試験勉強というのは
「自分にとって最適な学習は何か。」
を試行錯誤しながら追及していく
過程そのもの。
そう考えれば、自分に最適な合格十分
条件は合格して初めてわかる
「後行シラバス」なんですね。
成功する方というのは、そういうことが
無意識に理解できています。
「まずはテキストをいついつまでに
5回読み込もう。
そうすれば、だいたいのことは頭に
入るだろう。
そうすれば、自分の苦手分野もある
程度絞れて来るはずだ。
そしたら、その時にまた次の勉強を
考えよう。
わからなかったら、師に相談すれば
いい。」
こう考えるのです。
なにより、成功する方は、
「そもそも合格未経験な自分の頭の中に、
合格ノウハウはない。」
ということ、そして、
「合格ノウハウを持っている師のやり方を
丸パクリすることが最短で合格する
唯一の方法である。」
ということを、理解しています。
だからこそ、素直になれるんですね。
先般ご案内している下記セミナーですが、
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これらについても、ポジショントークという
よりは、
前回お伝えした通り、
「受験直後のこの局面だからこそ、
学べること、経験できることがあり
ますよ。」
ということで、お伝えしている次第。
ここで奮起して、学びに転換できれば、
将来、受験直後で燃え尽きそうな学習者を
前に、
「今だからこそ学べることがあるんですよ。
私にも経験がある。」
と、この上なく説得力のある経験談を話して、
学習者を奮起させることができますが、
そうした経験を避けてきた教師は、燃え
尽きそうな学習者を前にしても、
「やる気がない。」とか、
「仕方ないよね。」とか、
愚痴を言うのが精一杯の「無力な教師」に
なり下がるしかないわけです。
おかげさまで、上記セミナーは意識の高い
方からたくさんお申込みを頂戴しています。
もちろん、
常に楽を追求して「無力な教師」を目指すか、
常に自分に一定の負荷を与えつつ
学びや経験を蓄えて「支持される教師」を
目指すか、
は本人の自由。
ただ、
「分かる方だけ、分かればよい。」
「成功したいと切に願う方とだけ
楽しく有意義な時間を過ごしたい。」
というのが、私のスタンスです。