実はおもしろい検定試験(俺の車、全部で2000ccだぜ!)
日本語教育能力検定試験の問題の中には
本当におもしろい問題がちょいちょい
あります。
ですが、そのおもしろいネタの背後には
研究者の並々ならぬ洞察力と分析力、
そして忍耐力をの賜物と思わずにはいら
れません。
できれば、そんな問題にイグノーベル賞
ならぬ、イグシノケン賞を贈呈したい
ぐらい。(いや、ホントに。)
今回は、平成27年の試験I問題3C
【語順】の問題から。
おもしろいので、早速問題へ。
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問題3C
(問題文中略)
ただし、数量詞の位置が変わることで、意味が
C
変わる場合がある。
(14)文章中の下線部Cの例として最も適当な
ものを、次の1~4の中から一つ選べ。
1 2000ccの車を買った。
2 50段の階段を上った。
3 息子の身長が3cm伸びた。
4 彼は子どもが5人いる。
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いかがでしょうか。
正解は「2 50段の階段を上った。」
というのも、
1)50段の階段を上った。
は、全部で50段の階段を最後までのぼりきった
という意味になりますが、
数量詞「50段」の位置を変えて、
2)階段を50段上った。
とすると、50段以上ある階段の50段目まで
のぼったという意味になるからです。
問題(というか、おもろいの)は、他の選択肢。
「1 2000ccの車を買った。」は排気量が
2000ccの車を買ったという意味ですが、
数量詞「2000cc」の位置を変えると、
3)車を2000cc買った。
となり、
「飴玉の量り売りかっ!」(笑)
「2000ccは小さすぎるやろっ!」(笑)
と、思わずおいでやすこが的なツッコミ(笑)
2000ccの車じゃ、お尻も乗らないでしょ(笑)
さらに、「3 息子の身長が3cm伸びた。」
の数量詞「3cm」の位置を変えると、
4)3cmの息子の身長が伸びた。
となり、思わず、
「何mm伸びたんかっ!よう気づいたなっ!」
と、これまたおいでやすこが的なツッコミ(笑)
よもやこびとづかんの末裔か(笑)
こびとづかん
https://www.kobitos.com/
ただ、残念なのは、選択肢4。
「4 彼は子どもが5人いる。」
の数量詞「5人」を変えても、
5)彼は5人子どもがいる。
となって、意味が変わらないんですよね。
「つまんねーの」
「オチねーじゃん!」
というわけで、私としてはM1決勝戦水準で
630点と判定させていただきました。