「なるほど。だからか。」。一刻も早く合格せよ!
冒頭の続き。
先週九州にある某日本語教育専門書店の
ご主人に、求人状況を聞いてみました。
まず、九州の日本語学校は、下記ニュース
の通り、求人を出してもなかなか教師が
集まらない状況です。
「十分な教育できない」日本語学校 教員不足
…コロナ禍で離職、留学生入国再開:読売新聞
https://bit.ly/3NO6crE
その原因の1つは、vol.214でもお伝えした
通り、この2年以上に及んだコロナ禍で
日本語学校の留学生が激減し、
それに伴い、特に非常勤の日本語教師の多くが
離職したこと。
彼らは、既に別の仕事に就いてしまっている
ため、
そう簡単に日本語学校に復職することはでき
ません。
あるいは、転職先の方が日本語学校より待遇が
いいため、もはや戻る意思もないということも
あるかもしれません。
しかし、日本語教師不足の原因はそれだけでは
ありません。
某書店のご主人曰く、
「このコロナ禍で日本語教師養成講座の受講生
も激減したようです。
そのため、日本語教師の育成もできていない。
それもあって、求人広告を出しても集まら
ないのです。」
「なるほど。そういうことか。」
ベテラン教師が離職し、新人教師が供給され
なければ、充分な日本語教師を確保するなど
できるはずがありません。
しかも、日本語教師養成講座は、修了までに
通常1年程度かかりますから、
現状が改善されるには、まだまだ時間がかか
るはずです。
加えて、先の記事には下記のような記述が
あります。
=====================
例年の5倍の留学生を受け入れる福岡県内の
別の日本語学校では、教員の質の低下に目を
つぶる。
学校関係者によると、準備をせずに授業に臨
んだり、学生の名前を覚える努力をしなかっ
たりと「熱意の足りない教員でもやむを得ず
雇用している」という。
管理職自ら教壇に立って補う状態で、「数を
そろえるためには人を選べない」と明かす。
=====================
いくら教師不足とはいえ、熱意の足りない教師
が跋扈する現場など、私には到底耐えられませ
ん。
とはいえ、デビュー前の日本語教師の方の中
には、
「私はまだ経験が浅く、うまく授業をする自信
がない。
教壇に立つのは、まだ早いのではないか。」
という方がいらっしゃるかもしれません。
ですが、それは大きな間違いです。
たとえ経験が浅くても、
一生懸命、授業の準備をして、
一生懸命、学習者の名前を覚えて、
一生懸命、学習者に声をかけて、
一生懸命、授業をすれば、
学習者に感動を与えることができるのです。
「あの先生は、時々とちったりするけど、
私たちのために一生懸命授業をしてくれる
から好きだ。」
となるのです。
一生懸命がベースにあれば、たとえとちっ
たりミスったりすることがあったとしても
かえって、学習者に
「先生も人間なんだな。一生懸命頑張ってる
から、フォローしよう。」
と、前向きにとらえてくれるのです。
逆に、たかが10年かそこらの教師経験を
鼻にかけ、
授業準備もせず、学習者の名前も覚えず、
「授業時間の間、適当に学習者をあしらっ
ておけばなんとかなる。」
などと手抜きをしてはばからない教師に、
どこの学習者が心を開きますか!
「授業に慣れる」ということは、実は
教師にとってデメリットでもあるのです。
高いマインドをお持ちの皆さんであれば、
少々指導力に課題があるとしても恐れる
に足りません。
経験を積みながら、少しずつブラッシュ
アップしていけばいいのです。
求人広告に「未経験者歓迎」と書いている
のは、単に誰でもいいというわけではなく、
「教師としての高いマインド、社会人とし
ての適切な就労意欲があれば、多少指導
スキルに課題があっても、学校側がしっ
かりバックアップします。」
という意味なのです。
ただし、ただし、日本語学校に就職するため
には
▼日本語教師養成講座を修了するなり
▼日本語教育能力検定試験に合格するなり
しなければなりません。
このハードルを乗り越えるのが、まずもって
最低限の
【日本語教師としてのマインド】
です。
ぜひ、頑張って勉強して、今年合格して
ください。
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