ヘボン式ローマ字と訓令式ローマ字の見分け方。

例えば、「tsukue(机)」は、ヘボン式の
表記でしょうか、それとも訓令式の表記で
しょうか。

これは、実際に令和3年度の検定試験に
出題された問題です。

ご存知の通り、日本語のローマ字には、
ヘボン式と訓令式があります。

(実は、日本式というのもあるのですが、
 今回は、割愛。)

例えば、「し」はヘボン式では「shi」、
訓令式では「si」と表記します。

また、「ふ」はヘボン式では「fu」、
訓令式では「hu」。

では、どうやってヘボン式か訓令式かを
見分ければいいのでしょうか。

「仕方がない。全部丸暗記するか。」

なるほど。

それも確かに一つの手ですが、
覚えるのはなかなか大変です。

ですので、今回は丸暗記などしなくても
簡単に見分けられる方法を紹介します。

それは、

「その音(例:「し」)を含む行全体
 (例:サ行)で考える。」

ということです。

例えば、「shi」がヘボン式か訓令式か
を考える場合、サ行全体の表記を見てみる。

sa shi su se so

「shi」だけ表記がちがいますよね。

このように、同じ行の他のものと違う
表記の場合は、ヘボン式の表記です。

逆に、「si」は同じ行の他のものと同じ
表記なので訓令式。

「fu」も同様です。

ha hi fu he ho

「fu」だけ表記がちがいますね。

なので、ヘボン式の表記です。

なぜ、このようなことが言えるのか。

ヘボン式ローマ字は、発声方法の違いを
できるだけ表記に反映させるように配慮
された表記法です。

なので、例えばサ行の場合、「シ」だけ
調音点が異なりますので、表記も他と
異なるのです。

一方、訓令式は日本の五十音図の配列を
できるだけ表記に反映させるように配慮
された表記法です。

日本人にとっては、発声方法などといった
小難しいことを言われるよりも、

五十音図の配列の方が馴染みやすいんですね。

なので、例えば「し」は発声方法が他と
異なるとしても、同じサ行なので「si」と
表記すると。

ご理解いただけましたでしょうか。

翻って、

冒頭に掲げた「tsukue(机)」の問題。

ヘボン式でしょうか、それとも訓令式
でしょうか。

分かった方は、本メール返信にて
お答えくださいね(^_^)


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