突然失礼致します。

私は、京都に在住していますAと申します。
現在、英語の非常勤講師をやっております。

前から日本語教師にも興味がありましたが、きちんと考え動いたことはありませんでした。
しかし、今年度また正規雇用でない状態で勤務することになり、先をあらためて考えてみました。

その時、本当に自分自身、学校の先生になりたいのか、疑問に思えるようになりました。

もう少し広い舞台で外国人を相手に仕事をしたい、と思う気持ちに気づきました。そして、英語を教えるのではなく、自分が国際人として使いたい、という気持ちを抱いていることにも気づきました。
その中で、日本語教師という仕事が人生の仕事にできれば最高であるな、と考えるようになりました。

そこで質問なんですが、実際にこの仕事で十分に家族を養い、食べていくことができるのでしょうか?

また、雇用形態は、どのような種類があるのでしょうか?
大学院など出ていなくても大丈夫なのでしょうか?
実際に、検定を受ける必要があるのでしょうか?検定合格の為の学習時間は、最短でどのくらいでいけると思われますか?
アルバイトで、雇ってくれる学校存在するのでしょうか?

以上、質問を羅列してしまいましたが、お時間おありの時にでもご返信いただけると幸いです。

どうぞよろしくお願い致します。
自分でも、これからいろいろと調べてみようと思います。

失礼致します。

お答え

はじめまして、別府大学の篠崎です。

この度は、数ある職種の中から日本語教育に関心を持っていただいたこと、そして(おそらく)私のホームページをご覧いただいたことに、心から感謝いたします。
私は現在妻と子供が2人います。一応日本語教育で養っていますので、必要な努力を積めばこの職種で家族を養っていけるということができます。

ただし、そのためには目標に見合う継続的な努力と、それを支える情熱が必要です。

後者については、A様は問題ないと思います。

前者について、私のわかる範囲でご説明させていただきます。

とりあえず就職するための努力についてです。

主な職場は大学(教師養成、留学生センター、留学生別科)か日本語学校です。
一般的にいって大学であれば家族を養うぐらいは問題ないと思いますが、日本語学校だとその限りではありません。教育機関によって違うと思いますが、社会一般の水準と比べれば同等かあるいはそれより低いというのが相場だと思います。

大学の採用条件については、下記サイトで「留学生」か「日本語教育」で検索なさると現在の求人情報が出ますので、参考になります。
研究者人材データベース:http://jrecin.jst.go.jp/G_MAIN_J.html

ご覧になるとお分かりになると思いますが、大学では少なくとも日本語教育の修士を取っておく必要があります。(ただし、留学生別科は、もう少しハードルが低いです。)

日本語学校で求められる主な採用条件は、以下の3つのうちのいずれかです。

1.日本語教育主専攻ないしは副専攻
2.日本語教師養成講座420時間修了者
3.日本語教育能力検定試験合格者

これからなら2か3で攻めるのがいいかと思います。

2は文部科学省が定めている基準で、多くの日本語学校が実施している教師養成講座やヒューマンアカデミーなどが、この基準に則って講座を開いています。修了すれば「日本語教師養成講座420時間修了」と履歴書にもかけます。それだけに、この420時間は、養成講座を選ぶ大きなポイントにもなります。

また、京都なら日本語学校も多いので、教師養成講座も多いと思います。下記サイトを参考に府内の学校に
問い合わせてみて、A様に合った講座を選ばれるといいと思います。
http://www.aikgroup.co.jp/j-school/japanese/area/section/kinki.htm

日本語学校主催の講座を修了し、そのままその学校に就職(常勤でも非常勤でも)するというのも、よくある話です。

また、通信制講座を受講という方法もあります。おすすめは、NAFLの日本語教師養成プログラムです。なん といっても講師陣が超一流です。
https://www.kanjifumi.jp/kyoshiyosei/kentei1.htm

3は毎年10月に行われているもので、合格率がおよそ17~19%と結構ハードです。また、出題範囲もかなり広範囲にわたります。
それだけに合格すれば相応の評価を受けます。就職活動にはかなり有利だと思います。

受験勉強の期間ですが、社会人の場合、働きながらだと大体2年間は必要です。

日本語教育検定試験については、下記サイトをご参照ください。

財団法人日本国際教育支援協会:http://www.jees.or.jp/jltct/index.htm

次に雇用形態ですが大きく「常勤講師」と「非常勤講師」に分かれます。(大学・日本語学校共通)

常勤講師であれば、大学職だと何とか家族を養えますが、日本語学校だと機関によってそれぞれというのが実際の所だと思います。
相場としては、平均かそれ以下。(この辺は私もあまり詳しくありません。知り合いの先生方に聞いてみます。)

ただ、以前に比べれば待遇はよくなっているようです。
非常勤講師となると、コマいくらの仕事になります。だいたい1時間1500円から2500円ぐらいです。授業の準備も結構かかるので、おそらく頑張っても週10時間がいいところではないかと思います。

なので、これだけで家族を養うのはかなりきついと思います。

ただ、非常勤であれば求人は結構あります。

まずは今のお仕事を続けながら日本語教師としてのオプションをつけつつ、情報収集をなさるといいと思います。

日本語教師の求人に関しては、以下のサイトが情報ソースとしていいと思います。

https://www.kanjifumi.jp/link-kyujin.html
http://www.mag2.com/m/0000070703.html

長々と書いてしまいましたが、ご質問にお答えできましたでしょうか。

もし、何かありましたらご遠慮なくメールください。