今年から学校現場は「日本語教育の参照枠」一色。
ここ数日、篠研の通信講座の
講義資料
「No.039 日本語教育プログラムの
理解と実践」
の改訂作業をしています。
実は、このセクション、経過措置
の講習IIを受講して分かったのですが、
「日本語教育の参照枠 報告」
https://00m.in/nMZtU
(以下、「参照枠」)
ほぼ一色と言っていいほどの
内容です。
文部科学省としては、
「自分の管轄下になった以上、
『参照枠』に沿った教育体制に
一気に変えていきたい。
そして、学校の現場責任者だけでなく
現場の教員の質を一気にを引き上げ、
何より長年の問題であった不適切校
の一掃をしたい。
そのためにも、「参照枠」の普及・
促進に最大限努めていく。」
ということの表れなのでしょう。
これまでも、「参照枠」については
日本語教育界でいろいろと議論に
上がってきましたが、
これに興味関心を持つ教員の多くは、
時代の変化に敏感な意識の高い日本語
教師か、
認定日本語教育機関の申請作業に
関わる主任レベルの日本語教員が
主だったように思います。
ですが、今後は、徐々に認定校が増え
ていく中で、
認定校を中心に主任以外の専任講師、
そして、一般の非常勤講師にも、
「参照枠」の考え方と、それに基づく
具体的な指導方法が求められるように
なるでしょう。
すでに、本日の「日本語教育ニュース
フラッシュ」で紹介している下記
ニュース
◆外国人、日本語どう学ぶ? 認定まだ22校、
教員も不足:日本経済新聞
https://00m.in/ArHQH
でも以下のような指摘があります。
以下、引用。
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イチ子 教育課程の更新に苦戦している学校が
多いみたい。認定を受けるには「日本語教育の
参照枠」(キーワード)に沿った授業内容を求
められるの。
これまでのペーパーテスト重視から、「聞く」
「読む」「話す(やりとり・発表)」「書く」
のそれぞれで「できること」を増やしていく授
業への転換が求められているの。
先生の研修体制も必要ね。
中堅になると、教育課程を策定し、学習者のレ
ベルごとに目標や教材、評価方法を決めていく
力が求められる。
千駄ケ谷日本語学校(東京・新宿)の新山忠和
副校長は「初任からの研修などで段階的に成長
できることが大事」と話している。
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とはいえ、特に現職の日本語教師にとっては
これまで培った知識やスキルを急に変更する
ことは難しいですし、
実際に試行錯誤をしながら、
▼今までの知識、スキルで通用する部分
と
▼今までの知識、スキルに変更を加える
べき部分
を見極めながら、模索していくことになる
でしょう。
しかも、それは初級に限ったことではなく、
▼初級から中上級までの全レベル
▼授業タイプ(技能別、目的別)
全てにわたるわけですから、簡単ではあり
ません。
そう考えれば、2025年は実質的に
【「日本語教育の参照枠」元年】
であり、
1年かけて「参照枠」対応へと自分自身を
変容させていく必要があるのではないか
と思います。
逆に言うと、この1年で「参照枠」対応が
できた日本語教師は、その後も機嫌よく
日本語教師を続けることができ、
対応できない日本語教師は、耐えられずに
辞めていくか、あるいは淘汰されていく
ことになるのではないかと思います。
そこで、
「篠研サロン−教育実践部」
https://www.kanjifumi.jp/salon_kyouiku/
ではこれから1年かけて、「参照枠」の
考え方、知識、具体的な指導スキルを、
教育現場でよく使われている教材をもと
にアップしていくプログラムを用意しま
した。
2025年度のスケジュールは以下の通り
です。
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2025年度実施内容
4月18日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った初級授業
-『みんなの日本語初級I』の授業設計-
5月16日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った初級授業
-『みんなの日本語初級I』の授業研究-
6月20日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った初中級読解
授業-『中級へ行こう』の授業設計-
7月18日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った初中級読解
授業-中級へ行こう』の授業研究-
8月15日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った初級漢字
指導-『漢字たまご初級』の授業設計-
9月19日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った初級漢字
指導-『漢字たまご初級』の授業研究-
10月17日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った初級授業
-『日本語初級1 大地』の授業設計-
11月21日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った初級授業
-『日本語初級1 大地』の授業研究-
12月19日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った中級読解
授業-『中級を学ぼう中級前期』の授業設計-
1月16日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った中級読解
授業-『中級を学ぼう中級前期』の授業研究-
2月20日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った中級会話
授業
-『新版 ロールプレイで学ぶ 中級から上級
への日本語会話』の授業設計-
3月20日(金)
『日本語教育の参照枠』に沿った中級会話
授業
-『新版 ロールプレイで学ぶ 中級から上級
への日本語会話』の授業研究-
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我ながら、今から楽しみです(^_^)
入会すれば、サロンに参加しそこなったとし
ても、専用のWEBコースで動画視聴ができます
ので安心です。
領収書の発行も対応します。
もちろん、入会するかどうかはあなた様の
自由ですが、
このプログラムは、2025年限りのものです
ので、
参加しそこなった、見損なったら、もう
ありません。
以上。