文科省、量より質重視か。

先日、日本語教育機関認定法に基づく
日本語学校の初審査の結果が出ました。

日本語学校、7割が「落第」 
初の審査で目立つ準備不足
       :日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE098PO0Z01C24A0000000/

結果は、72校申請のうち

認定22校
継続審査11校
申請取り下げ36校
不認定3校

認定率約31%と、なかなか厳しい
結果でした。

今回から始まった日本語教育機関の
認定制度は、

国内の日本語教育の質と量の向上を
目指したものですが、

今回の結果から考えると、まずは
質の担保を優先していると考えら
れます。

今まで、10万人計画や30万人計画
と量を優先してきた結果、さまざまな
問題も起こってきた、

それに対する反省もあるのかもしれ
ません。

ただ、私が気になるのは、申請取り
下げが36校もあったということ。

この中には、

▼今回の審査では通りそうもないので
 いったん取り下げて出直し申請を選
 んだ学校

もあれば、

▼とても審査に通りそうもないので、
 申請そのものをあきらめた学校

も含まれているのではないかと思います。

現在、国内には800校近く日本語学校
があると思われますが、

この流れで考えれば、経過措置中に
認定を受ける日本語学校は800校を
大きく下回るのではないかと思います。

つまり、一時的かどうかはともかく
私たち日本語教師の就職先がぐっと
減ってしまう、

ということにつながるわけです。

この文科省の方針は、日本語教員試験
にも当てはまる可能性があります。

つまり、これまでの日本語教育能力
検定試験より合格しやすいということ
は考えにくいということです。

「なんだ!質の向上って謳っている
 割には、今までの検定試験より
 易しいじゃないか。」

そんな批判は、絶対に避けたい。

仮に、日本語学校や日本語教師の
数が、一時的に減ったとしても、

「質の担保を優先した結果、
 こうなった。

 質より量を優先すれば、今まで
 のように様々な問題が出てくる。

 今後は、質を担保しつつ、量の
 拡大に努めて生きたい。」

と言うに決まっているからです。

であれば、私たちも今一度
気を引き締めて試験に臨まなければ
なりません。

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